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My Soundcloud Channel --- Testing :D

Sunday, August 24, 2008

今日のCANON IXY500のリコール

2004年夏に購入以来愛用しているCanon IXY500であるが...




いつの頃からか、撮影時のLCDモニターに赤紫の乱れが現れる様になっていた。LCDドライバー関係の不具合なのかな...と思っていた。





酷い時は画面半分以上がこんな風に、妙な色合いになるのである。それでも撮影できてるから...と思って使っていたのであるが、撮影データをよく見ると、画面の上の方に僅かな幅ながら(高さの1/10程度)同様の紫の筋が入っている事に気がついた... そこで、これまで撮影したファイルを辿ってゆくと、一昨年は問題なかったが、昨年後半頃から症状が出ていた。 Blog用の撮影がメインなので細かな写り具合など気にしておらず気がつかなかった様だ。

これは明らかにCCD系の不具合、劣化である...しかし4年ぽっちで劣化するのはちと早いのではないかな...保証期間外だし、しかたがないのか...

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と思っていた所に、 iPod nano 火災報道.... リコールになるのかならないのか、はっきりしない曖昧なメーカーの対応に非難集中.... 私も該当機種を持っているのでちょっと情報を集めてみたのだが...

ひょんな事からCanonのリコール情報に行き当った。 数年前に問題になったSONY製CCDの欠陥によるリコールは知っていた。その時点で自分の機種は対象外だと言う事も確認していた...のだが、今回あらためてCanonのページを訪れてみると...いつのまにか IXY500が対象機種として追加になっているではないか!

2006年11月発表という事なので、2年近く知らずにいた訳だ...

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同じ機種を所有している同僚に"調子悪くない?"と聞いてみたら、やはり最近写らなくなったので買い替えたそうである。リコールの話をしたら、買い替えの時に500円だか千円だか忘れたけど、下取り (と言う名の値引き) に出して手元にないとか... 販売店もリコール対象品なんだから教えてやればよいのに... 商売に障るから知らんぷりなのかな。

あと、もっと古い機種は部品が無いので修理不能となるため、新機種に交換になる、という事でジャンク品を安値で買いあさって新品に取り換えてオークションで転売...という輩も出ている様子である。そこまでして小金を稼ぎたいかとも思うが、メーカーにとっては踏んだり蹴ったりだろう。さらにCCDが原因と言うことでSONY半導体はものすごい賠償をする破目になったわけだ。私も分野は違うが同業で糊口を凌いでいる身、信頼性のトラブルの恐ろしさが身にしみる...

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と言う事で本日修理センターに宅配で修理依頼を出してきた。

実際、リコールがなければ、そろそろ買い替えかな、やっぱりデジタル家電はダメだね...なんて思っていたのだが、これでまだまだ使い続けられそうである。IXY500は昼も夜も、近くも遠くも本当によく写るので、お気に入りなのだ...





Wednesday, August 13, 2008

今日の重曹でギター弦が再生出来るか?:夏休みスペシャル

Kleinのレストア以来ギターばっかり触っている今日このごろである。ソフトの出来具体に舌を巻いたDS-10も、早々手に入れた学研シンセもあまり弄っていないのである。

で、ギター関係の情報をWebで色々調べたりもしているのだが、改めて、この世界はいろんな意味で凄い人が沢山いてびっくりしている。PU交換ごときで四苦八苦しているのは下の下って感じである。ただ一つ気にかかったのは、オカルトやWE系部品万歳という病魔がオーディオ趣味の世界から感染しつつあると言うこと。そういうネタで商売してる連中が技術に疎いギター弾きはちょろいと...いう事なのだろう。一応電気回路、電子回路を使う楽器なのに、電子工学を信じないでそういうオカルトを信じちゃうってのは...どうして流行るのか、誰が流行らせているのか....根の深い問題ですな... みんな悪魔に心を売ってお金もうけするのですね...それで客が満足してお金持ちになれるならそれはそれで素晴らしい事なのかもしれないけれども... 納得いかない、のはエンジニア系の人種だけなのかも知れないですな....

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そんな中、自分的には初めて小耳にはさんだ興味深い"伝説"があった...

と言う事で本題である。

その伝説とは

古いギターの弦を煮て甦らせる

というモノである。べーキングパウダー(重曹)で煮るとよい、なんてのが、内外問わず言われているのである。 バン ヘイレン もそうしている(いた?)なんて話もある、らしい...


ほんまかいな? と言う思いと、そういえば重曹は銀製品など貴金属を磨くのに良いというのは知っている。賢い主婦の最近の流行は、酢と重曹を上手に使ってお掃除は洗剤要らずでエコで安全...らしいから、ある程度は理にかなっているかもしれない...

と言う事で、夏休みの自由研究的に試してみる事にする。
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煮る、と言われても、食品を煮る鍋はさすがに使いたくないし、どれぐらい煮ればよいのか知らないがエネルギーが勿体無い...

と言う事で、ペットボトルを切って容器として、材料のエレキ弦と重曹を放りこんで熱湯を掛けてみた。カップめん式洗浄法 ^^;)




しばらく炭酸ガスがじゅわーっと湧いて来る。

写真は実際に試してみたもので、熱湯を加えた直後であるが、それでも湯がうっすら茶色く変色している。洗浄効果は高い様だ。 湯の表面にはうっすら油膜のようなアクが浮き、容器の底にはコロイド状の汚れが出てくる...

湯が醒めるころには概ね洗浄が終る様だ。その時点で再度熱湯と重曹を加えてみたが湯に汚れは出てこなかった。グツグツと煮る事もなく、しばらく漬けておけばよい、と言う事だろうと思う。

仕上げは水で洗浄。 紙タオルで水を切り、念のためレモンオイルでさっと拭いおいた。

4,5,6弦の巻弦は新品の様な輝きが戻った。ただ1,2,3の単線にあった黒ずみは完全には取れなかった。重曹水に漬けたぐらいでは酸化皮膜までは取り切れないのだろう。

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さてこれを実際のギターに張って鳴らしてみたけど...

やっぱり古い弦は古い弦だと思う。

パット.メセニーは何年も張りっぱなしの弦を使っている、だからあのメロゥな、とろ〜んとした音が出る...と言う嘘か本当か解らない記事をその昔雑誌で読んだ記憶があって、メセニー兄貴がそうしてるならオイラも...とずーっと張りっぱなしにしていた弦は....やっぱり元には戻らないと思う。張りっぱなしで伸びて、伸びて、ちょっと固くなってる感じと言うのは、金属の塑性、変質してるのだろうと思うけど、当然薬品類では元には戻らない物理的な変化のはずだ。

ただ、賢い主婦の掃除法同様、弦の洗浄としては効果があると言う事は確認出来た。皮脂だのFAST-FRETオイルだのが固まった汚れは綺麗になる。

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なお、ギター弦なんて安いんだからアホな事するなという思いが心の隅にあったのだが...

...先日久々によった某所の新星堂で...Steinberger専用弦 -- D'Addarioのダブルボールエンド弦---昔780円とか980円だったのに... 1500円近くに...知らない間に値上げになってる....

という事によって、まぁ普段遊びで弄ってる Spirit の方は洗浄再生弦でいいんじゃない?


改装中:オリジナルのパッシブ(Select)を外して
FrontにKleinから外した旧85のみ
どうやって未使用のPU穴を塞ぐか検討中...

と思って実行するに至ったのである。普通のギターはペグに巻くのできつい巻き癖がついて再生しても使いにくいし、切れやすいのではないか、と思うが、 Steinberger はダブルボールエンド弦を使って、巻かずに引っ張る方式なので一度外した弦でも痛みは非常に少ないのだ。

と言う事で、Steinberger使い、かつ貧乏な伸び切ってメロゥな音質が好みな方にはそこそこ有効な手段...と言う結論で締めくくる事にする....

(あぁ安い時に買い溜めしておけば良かった)

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追補

やはり使い古しは使い古し...、
数週間の間に再生弦2set、1,2弦がバツンっと切れてしまった...

^^;)

Monday, August 11, 2008

今日の続続学研のおもちゃテルミンのナゾ

とっくに飽きて放置状態の学研のおもちゃテルミンであったが、基板からリード線を引き出してラインアウトを付けてみた。 ちょっと乱暴だが...



いちいち加工もめんどくさいので、みすぼらしいけど、こんな風にホットグルーで付けてしまった....
まぁオモチャだし、こんなもんでしょ...

なおいつのまにか"濁った音"になって直らなかったのだが、改造後濁りが消えた。どうもSPケーブルの接続箇所が断線寸前だったようだ。というのは、この改造時に、なにもしないのに基板からポロっと配線が外れてしまったからである。現物をお持ちの方はご存知だろうが、表面実装部品を使っている割には非常に荒いハンダ付けで、どうも手作業ではないかと思われる。

基板からスピーカーに出ている配線を切って外に引き出し、出力振幅は落ちるが、1Kの抵抗をシリーズにしてラインアウト , ラインアウト - GND間には1Kでターミネート、さらにその1Kにパラに 0.1uFのフィルムコンデンサでフィルターとした。SPのon/offはトグルスイッチで行う事にした。1Kというのはたまたまそこにあった抵抗というだけで大きな意味はないが、5kでも10kでもかまわないだろう。抵抗値とコンデンサーの大きさのくみあわせでフィルターの効きが変わるので、好みで調整すればよい、と思う。

抵抗無しの直ってのは簡単だけど...解る人には解るとおもうけど、ちょっと気持ち悪い。まぁ、お遊びだから何でもよし、各自が自由に考えて決めれば良い事だろう。

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で、ラインアウトからの波形はこんな感じ...



ちょっと想像外で、目を疑ったがほぼ全音域でこんなパルス状の波形であった。高音でもパルス幅はあまりかわらず、間隔が詰まってくる感じ...

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さて、なんでこんな波形になるのだろうか、再度 考察...

これはおそらく、二つの高周波を重ねたうなり波形を検波もなにもせず直接LM386につっ込んで結果として検波兼増幅させている、という事が関係しているのだろう、と思う。

  • LM386に入力される信号は、その回路から負側電圧はP-Nジャンクション一発の電圧でクリップされ、それ以上は増幅できない。なので、LM386で上下対称の高周波のうなり波形は負側が削ぎ落とされる形になる、であろう...
  • LM386に入力される正側の信号電圧は、アプリケーションで決まる増幅度で増幅される...が、単純に入力が大き過ぎて、結果としてクリップするのではないか、と想像できる....
  • と言う事で、下側が削ぎ落とされ、上側がクリップした"うなり波形"が出力されるのだろうが、最終的にはLM386では増幅できない高周波成分が落ちた波形が出力される...つまり出力波形は 下側が無く、上側がクリップしたうなり波形を包絡線検波した波形となるのでは....
で、その波形がひっくり返ったのが、冒頭の学研テルミンの波形...ひっくり返ってるのは、録音系のどこかに反転する要素があるのだろう。

なのでは無いだろうか....と推理してみたのだが、どうだろうか?




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と一度は書いてみたのだが、元波形をちゃんとオシロで観測している例をみつけた

http://unican.23.dtiblog.com/blog-date-20080511.html

結局推理と違って、元のうなり波形そのものが凶悪に歪んでいるだけだった。発振器の原波形が悪いという事なのだろう... これはどうしようもない...


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とにかく、このパルス状波形が、特に低音域でブーブーと汚い感じの音として耳につくのだろうと思う。

なおラインアウトの波形は以上の様なパルス状で音も汚いが、こいつをミキサーのイコライザーなどで大胆に削ったりして弄ってやると結構音楽的な波形になる。 さらにディレイやリヴァーブをかければ立派な電子楽器の音になる。 ギター用のマルチエフェクタなども面白い効果が出る。またラインアウトで他の音響機器に接続するとこれまで手で触っていたアース端子を触らなくても安定する、というメリットがある。

もっとも、シールドもなにもしていない、外界と結合しまくりの二つの発振器はそのままなので完全に安定するわけではない。 このテルミンのチューニングが難しいのはシールドがされておらず、基準発振側もアンテナのついた可変側も同様に外部と結合してふらふらしているからだろうし、低音域で発振が止まるのも、お互いが結合していて、簡単にどちらかに周波数を引き込んでしまうからなのではないか、とも想像している。

まぁ所詮はおもちゃ、と言う事だ。本格的にやるならい、ちゃんとシールドして...発振器の発振純度も高めて、検波回路もきちんと作って....つまり一から作りなおす以外ないのではなかろうかと思う...

回路系よりプラ筐体の方がこだわりが強く、金も掛かっていそうなのも、結局は学研の付録という事なのだろう...

Thursday, August 07, 2008

今日の廃PUのクリップホルダー

ギターのPU交換をしたのだが、故障したPUは本当になんにも使い道が無さそう... EMGなのでエポキシでガッチリとモールドされていて分解もなにも出来ないし...キーホルダーにゃでか過ぎるし...とちょっと考えたのだが、一つだけ思いついた...

ケーブルを根本で切断して




職場に持っていって、ペーパーウェイト兼クリップホルダーにしてみた...
マグネットがちょい弱めだけど一応役には立ちそうだ...

おそまつ

Sunday, August 03, 2008

今日の Neutrik NTP3RC-Bは良いゾ

通勤時に使うiPod nanoにはKOSSのPLUGというイヤフォンを使っているのだが、ある時プラグ根本が断線したので、断線付近を切り捨てて手持ちのミニプラグに付け換えている。
しかし、御覧の通りストレートな形状、半端な大きさで使い勝手が良くない。


さらに接触がよくなくて、何かとガサゴソと音が途切れたりする。この手の安物部品には絶縁樹脂に熱に弱いものを平気で使っていたりするものがあるから、チップのカシメが緩んでいるのかもしれない。典型的なMade in Japanの安い部品...悲しい...
そのうちまともなプラグに交換しようと思っていたのだが、今回ギター修理の部品調達ついでに Neutrik NTP3RC-Bというミニプラグを仕入れてみたのでレポートしてみる。



こんな袋に部品一式が入っている。



仮組みしてみた所。金属製で非常に精密感がある。
KOSS PLUGのリード線はしなやかなリッツ線で、ちゃんと右ホット=赤 左ホット=緑 と色分けされている。地味な所だけれど素晴らしいですね。



こういうリッツ線は半田付けの熱で絶縁物が除去されて半田付けができる、という仕組みなので、温度高めのコテで確実に半田付けする必要がある。 熱を嫌ってちょい付け、だと絶縁物が除去されず不導通となる可能性がある。 Neutrikは絶縁物にポリイミドを使っているので熱に強く、極端に長時間鏝をあてなければかしめが緩む事も無いと思う。



でこんな感じに仕上った。やはりL字型のプラグは使い勝手がよい。



ミニプラグという地味な部品をしっかり精密に手抜きなく作りこむ、こういう姿勢で長年製品を作り続けて来たから、プロの現場ではNeutrikが定番なのだろうと思う。この手の単価の安い部品に対して安かろう悪かろうなものを作りがちの日本の部品屋も、ちょっと見習って頂きたい。安かろう悪かろうじゃどこかの大陸のお国と同じではないか。Made in Japan のプライドはないのか...
とにかく、これは久々にお勧めの一品だ、と思う。

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2012/2/23 追記 : NTP3RC-B 経年トラブルと対策

良いゾ、なんて書いて置いてナニなのだが、この修理後使い続けてたら、やはりガサゴソと断線の症状が出たので、いいかげん諦めてPLUGを買い直す..

と言う事で今日に至るのだが、昨年買った通算3台目のPLUGは、なんと半年も持たずに断線してしまった..

最近のPLUGはiPod用を見越してなのか、L型ではなく、ストレートの小さい、これまたいかにも直ぐ切れそうなプラグが付いているのだが、チャチなプラグはともかくケーブルの腰が強くなって絡みにくくなったのは使いやすいなー、などと思っていた矢先..やはりプラグの根本が断線した..

で、捨てずに保管していた、この記事で使用した使いふるしのNeutrikを使って修理してみたのだが、残念ながらガサゴソと接触不良気味という結果になった.. ハンダ付け不良を疑ったのだが付け直しても治らない..

もしや、とT端子(TRSのT, プラグの一番先、ステレオで左の端子) のラグの根本のカシメの所をハンダで付けてやるとガサゴソがピタリと止まった..!



つまり、このNeutirkでも経年変化などでカシメが緩んでガサゴソとノイズが出てしまう事がある!という事なのだ..

で、かしめ部のハンダ盛りにもなんとか耐えられるしっかりとした作りなので、NTP3RC-Bがガサゴソ言い出したらこのカシメの部分を疑って、試しにハンダを盛ってみると治るがもしれない..

Saturday, August 02, 2008

今日の Steinberger-Klein レストアのナゾ

先日D.I.Boxもどきを作って以来、けっこう毎日ギターに触る様になったりしていた。と言う事で、いつかそのうち、と思っていた Steinberger-Klein (GK4T) の PUまわりのレストアを行う事にした。
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このギターを買ったのは ..多分1991年...その辺である。発売直後に買ったのでシリアルは十番台と大変若いものでもある。 よくもまぁ、はじめて買うギターにこんなのを選んだよなぁ、という、若かりし日の過ちの一つでもある。そして購入直後にケチがついてしまった...

どうしたか、と言うと、購入直後、こいつのVolのポットを買って一週間もしないうちに壊してしまったのだ。なんか安っぽいノブがついてるので、交換出来るか引き抜いてみようとしたが固着してとれない。 ドライバーをテコにしてぐいっとやったら バカーンとノブがシャフトごとぶっ飛んだ。ポットを壊してしまったのだ。反動でボディーにギーぃと傷もつけてしまった... ものすごいショック、自己嫌悪...

と言う悪い想い出があるのだが、この事は、アメリカのクラフトマンシップってのは地に堕ちてるのだなという認識をもたらす事になった。 まずシャフトごと抜けた原因は、ローレットの噛み合いが悪かったかなにかなのだろうが、噛み合ってないものを力まかせに無理矢理押し込んでローレット部が変形、二度と抜けない...と言うバカな組みたて方にあった。抜けたシャフトからノブを無理矢理外してみてそれが判明。酷過ぎる... ついてりゃいいんでしょ、って程度で組んだに違いない。

さらに裏蓋を開けてみると、悲惨なぐらい汚い半田付け... 被覆は焦げてるし、芯線が被覆から飛び出してる所があったり...よくもまぁこんな...という、それはそれは酷い組みたてであった。

これが30万近い値札が付いている製品か...絶句した...

結局輸入代理店のゼンオンさんから修理用のポットを供給して頂き、PUからの配線を自分でやりなおした。品質面では再三リクエストしているがなかなか改善されず申し訳ない、 送っていただければ修理しますよ、とゼンオンさんに言われたのだが、断わって自分で修理した。 今だったら絶対修理してもらってた、と思う。ではなぜ自分で修理したのか、よくは覚えていないが、自分で壊してしまったモノを自分で直したかった、あまりにバカな壊し方をして恥ずかしかった、こんな組みたてを容認する所に修理なんか頼んでも...自分でやってやる...おとしまえは自分でとりたかったのではないか、と思う。何れにしても若き日の(以下略)である。

まぁ当時からフェンダーやギブソンの新しいのは雑だ、ダメだ、フェンダージャパンの方が品質がよい、なんて話もあったから、そのころのアメリカのマスプロギターはこの程度だった、という事でしょう。

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そんなこんなで現在に至る訳なのだが、このKlein、いつのまにかフロントPUの音が出なくなってしまっている。断線なのか、SWが故障なのか、半田付けの不具合か...

で、どうしようか、と思案した結果、ちょっと金はかかるが、PUを新品に総とっかえして組み直す事にした。配線やりなおせるし、古いPUはもう一台の Spiritに移植してもいいかな、という算段である。

PUはオリジナルと同じ EMGの SA-SA-85とした。正規輸入の定価は人をバカにしてるような値段なので音屋さんから買った。PUに特にこだわりはない、音が出ればなんでもよい、というのはギタリストとしては最低な考え方なのだろうが、私はギタリストではないし ^^;)、 それにノイズレベルが低く低インピーダンスでライン直にだせるアクティブって、とっても使い易い。ミキサーなんかに突っ込んで音を出す"お遊び"にもってこいである。 電子技術者としてアクティブPUというのは大変共感出来る方式で、ハイインピーPU使ってケーブルで音が変わるとかヘビみたいな太いケーブル自作して...ノイズも音楽の一部だなんて開きなおる、なんてのはちょっと間抜けにもみえる。もっともそれで好みの音が得られるなら理屈なんかどうでも良いわけで、これも大きなお世話という事にもなる。

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と言う事で、レストアというかPU交換と配線のやりなおしを行ってみた.。


Vol付近の傷は遠いあの日のおもひで...

ピックガードを外してみると、フロントにはハムバッカー用のキャビティーが開いていた。H-S-Hにも改造できる、という事だろうが、このキャビティーは削らないと85は入らなかった。(H-S-Hにするにはピックガードの穴開け直しと共にキャビティーの加工も必要という事である。)

なおボディーの加工面を見ると...まぁ御世辞にも綺麗に出来ているとは言いがたい。



SA-SA-85のPUセットには配線済みのAssyが付属していた...のだがこいつは 1V2T ポットが3つ、いわゆるストラトタイプで組まれていた。 オリジナルの超汚い目茶苦茶な半田付けとは対照的に、けっこう綺麗に組まれていてほっとした。 Kleinは 1V1Tなのでポットを一つ外して、トーン回路を組み直す必要がある。 さらにKleinのセレクタースイッチは遠いので切り離して配線の継ぎ足しが必要となる。



配線間違え無い様に紙テープに何のラインか書いて張っておいた

しかしギター屋って、なんでポットの上にハンダ付けたがるのだろうね。下品だよ。ポットなんてガリなどでいずれは交換しなければならない部品じゃない。交換する度に背中の配線外して、また付けるの?
ポットのケースにアースしたけりゃ、金属板敷いて、そこに落とせば...
配線の固定のつもりなら、別にラグだのスタンドオフだの立ててやればいいのに...
まぁギター屋にはギター屋の伝統があるのだろうが、もうちょっと電子部品の使い方をお勉強した方がよいのでは? と、私などは思ってしまう。ま大きなお世話だからこれ以上は置いておく。

ポットの背中に半田付けは以上の様に好みではないのだが、配線済みのAssyをバラすのも配線やポットに余計な熱ストレスを与える事になる...ので、今回はそのまんま使う事にする。



1V1Tに組み直し、コンデンサ(104)はセラミックからフィルムに交換した

なおオリジナルのVOLの配線は、EMG推奨と違ってVOLポットの入出力の配線関係が逆という非常に不思議な回路になっている。 普通 1-3が入力側で出力が2、なのだが、それが2が入力、1-3が出力側になっている。 今回はもちろん普通の方式、EMG推奨と同じ配線にした。

さて、新しいEMGはコネクター着脱式になっている。





これは素晴らしいアイデアだと思う、のだが、セレクターとの配線のやりとりをどうするか...PUだけコネクターになっても、結局セレクターは裏蓋内までリードを出して半田付けという事になってアンバランス。 と言う事でセレクターもコネクター接続を採用する事にした。とは言え、最適なコネクターが...色々考えたあげく見つけて来たモノは、PCのマザーボード給電用の4Pの延長コネクター。もっと小さいものが欲しかった、のだが近所で買えるものとしてはこれぐらいしか見当たらなかった...



コネクター採用のおかげで、ASSYおよびPUの本体組込み時に半田付けが不要になった。すべてボディ外で半田付けを済ませる事ができて、ギター上で鏝を振り回す事も無くスマートに組込みが出来た。

なお、使用する電池は性能的にはアルカリの方がよい、のだが、アルカリは文字どおり電解液が強アルカリ性で、液洩れしたら金属部品を激しく腐食させ悲惨な事になる。 なので普通のマンガンを入れる。マンガンも液洩れはあるが、電解液は弱アルカリなので大きな腐食には至らない。アクティブとは言っても3PU合計でも1mA未満と大変少食なので、アルカリを使う事もないと思う。

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二つのSAはピックガードに吊すと言う事で訳はなかったが、リアの85組込みにはちょっとした試練があった。まず新EMGのコネクターだが、ボディーに開いてるリア(85) 用の配線の穴には通らなかった。


汚く写ってるけど、実際汚い仕上げ
当時のMade in USAってこの程度なの?

さらに、新しい 85は...旧85より微妙に"太って"いて、ボディに開けられたキャビティに入らないという...コンマ何ミリ、の微妙な大きさの違い...逆に言えば、旧85はキャビティーにキチキチに殆んど遊びなしではめられていた、という事なのだろう。 たしかに調整ネジで上下させる時ちょっと固かった、という事を思い出した...

で、結局どちらの問題も、ドレメルで削って対処した。加工面が若干デコボコになったけど、目に見えない所だからよし、とした。 元の加工も御世辞にも綺麗とは言えない雑な仕上げだし。それにしてもいやぁドレメル持っててよかった。ほとんど使ってなかったのだが、今回はとても役にたった。

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と言う事でPUを交換して、配線もやりかえて、弦も張り直して、無事音も出て一段落。やっぱりアクティブPUは音がはっきり出てノイズが少なくて良い音がしますね...

こいつを手に入れてあと数年で20年経つわけで、品質にちょっと難はあったが、今となっては良いモノを手にしたのかな、とも思う。なぜなら、これは、非常に弾き易いのだ。ある意味究極と言って良いと思う。手を添えなくても ひざの上で自立する様に出来ているからだ。他のどんなギターもこの弾き易さにはかなわない、と思う。

正直なところ、フルグラファイトの小さなボディーの奴が本命、だったのだが、あれは非常に高価で当時値引きしても30万は下らなかった。なぜGKにしたか、というと、これはグラファイトネック+Trans-Trem採用機種として最も安かった機種だったのだ...

そういう打算的な選び方だったのだが、それはそれで結果的に良かったかなと思う。ギターをコレクションする趣味はない。 殆んど弾けないに等しいし。でもこういう弾き易いギターが手もとにあって、気の向いた時の音を出してみる、そういう究極の1本として良い選択だったと思う。われながらモノを見る目があるなぁ ^o^)



ただ、このTrans-Tremは...すばらしい発明だと思うし、実際よく出来ている。ただし、もう生産されておらず、壊したら修理が大変。 まず部品探しに苦労するだろうし、大変高価なのだ。中古品でも1000ドル近い。デッドストック品なんかにはものすごい値段が付いている。 そしてこの素晴らしいシステムも、完璧にチューニングするのは手間暇がかかり、結局ピッチも、言う程正確にはなかなか出ない。なんか素晴らしいと思って買ったのだが、結局ック状態でしか使っていない。 ロックの爪自体簡単に壊れそうだし... ゼンオンが売ってた時に予備部品買っておけばよかったな...

もしこいつが壊れたら...R-Tremに換えるのが安上がりで良いかな... ←R-Trem はT-Tremと取り付けの互換性がないらしい...orz

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と言う事で レストア完了...これでまたしばらくは遊べると言うものである。
しかしPU交換、配線やりかえと言う簡単な作業だったとは言え、何ごとも自分の手でやってみないと解らないものですね。過程で色々知る事が出来てよい経験になった...




Friday, August 01, 2008

Today's Gakken SX-150 Analog Synthesizer


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また学研か...と思ったのだが、アナログシンセと聞いてつい...再び奴らの思うツボにはまってしまった。前回手をだしたテルミンは正直イマイチな出来だと思った(無改造だと安定せずほぼ演奏不能)のだが、これはけっこうまともな音がするゾ。付属のコントローラーでの演奏は厳しいので、ミニ鍵盤でもいいから、鍵盤付けて遊びたい気がするけど、作るのはちょっと大変そうだね...