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2006年の3月に買った AKG K26p という小型のヘッドフォンのイヤパッドがいつのまにかボロボロになっていた..
このヘッドフォンは買ったものの大してつかってないのだ。盆暮れなどの帰省先でPCで動画視聴やDS上の KORG DS10やM01を使う時に使うぐらいで、ほとんどPC用カバンに入れっぱなしであったのだが...
で、交換パッドは手に入るのだが、値段を見てビックリした... 片耳1400円。ペアで2800円プラス送料、代引き手数料などを足すと3千数百円.. 本体はたしか4千円ぐらい、5千円はしなかった、と思うのだが、あまりにボッタクリ価格なのに閉口した.. ペアで千円がせいぜいじゃないかと思う程度のものなのだが..
まぁ買ってもいいのだが、どうせまた何年かすると加水分解でダメになるわけだし、だったら別の選択肢があろうと言うものである...
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捨てて新しいものを買うというのでもよいのだが、ユニットその他は健全なのでちょっともったいない..
と言うことで、 MAKE:Blog に載ってたあれを作ってみよう..
イヤーマフは値段がピンキリなのだが、とりあえず安いのを見つけた。
安物だけど、一応ANSI規格品であるらしい、イヤマフとしてはそれなりの性能を備えている。
で、最初はこいつにヘアバンドを外したK26pのユニットをののまま突っ込んで..つまりMakeの記事同様に使ってみたのだが、それだけだと耳にコンプレッションがかからずに低音が出ず能率低下、音量上げると中高音がキンキン響く、あんまり使いたくない感じの音であった。
なので、ちゃんとコンプレッションがかかる様に、
つまりユニットの圧力がイヤーマフ内部に逃げない様にユニットを固定した上隙間を塞いでみた...
イヤーマフの耳当て基部を外して裏からユニットを接着して
プラスチック板で隙間を塞いで...
イヤーマフ左右下部に穴をあけゴムのグロメットを接着してケーブルのブーツとして組み込んだ。使い勝手を考えると、本当はケーブルは片側のみにしたいところなのだが、反対側への取り回しが面倒なので単純に両出しとなった
組み込み後に音を聞いてみると、予想通り、K26p本来の低音が下まで伸びてる感じの音が戻ってきた...
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と言う事で、電子式のノイズリダクションと違ってヒスノイズもでない、非常に静かなヘッドフォンがとても簡単かつ安価に完成させる事ができた。使ってみると、空調やPCのノイズが軽減され、ハムなどの低音ノイズも聞こえやすいので、モニター用途にはいいのではないかと思う。野外で録音する時なんかにもよいはずだ。K26pは低インピーダンスなのでポータブル機器の出力でもガンガン鳴るから使用機器も選ばない。
ただし欠点が一つ。聴覚器官保護用の作業用イヤーマフなので、遮音性を高める為、かつ作業時の脱落防止の為なのだろうが、側圧がとても高く、従って着装感が非常に悪い。けっこう我慢が必要、人によってはダメだろうなぁ、と思う..
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上の写真に写ってるAKG K270は、少なくとも15年以上は使っているはずなのだが、くたびれてきたとはいえイヤパッドは健在である。おそらく塩ビ系かなにかの人工皮革なのだろうと思う。環境にはポリウレタンの方がよいのだろうが、長く使えるものには塩ビを使うのも悪くないのでは、と思ってしまうね...