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Sunday, November 25, 2007

今日のLTSpiceで真空管アンプシミュレーション

以前どこか、海外のサイトだったけれど、真空管アンプ用の回路シミュレーターというのを見掛けた。前世紀の遺物と言えるデバイスを半導体技術の結晶であるPCを使って設計するというのは面白くもあり妙な感じもする。 さらに、ちょっと調べてみると、真空管のSpiceモデルを自分で作ってSpiceでシミュレーションしているという人が居たり、世の中広いと言うか、賢い人がいるものである...

Spiceと言えば、このまえLT社の LTSpiceをLinuxのWineで走らせてみたわけであるが、これを使って真空管回路のシミュレーションをしている人達が居る...という事を最近知った、ので、真似てみる事にした。

この辺をそのまま参考に、というか、書いてある通り猿真似てみたのだが...

http://www.geocities.co.jp/kosmac/

LTSpiceの使い方 ...ここに書いてある通りに下記サイトのスパイスモデルを導入...

http://ayumi.cava.jp/
真空管のスパイスモデル

一番の肝は真空管のスパイスモデルで、これがないとどうしようもない...こんなのを地道に作って公開してくれる人が居る、なんて..それも日本人.....素晴らし過ぎる...

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で、上記サイトに書いてある事を猿真似しただけ、でも動く事がわかったので、昨年作った Elekitの TU879S の回路を試してみた...トランスはインピーダンス比が実際は 3000:8 であるが そのものずばり、はないので、 3500:8 のものを選んだ...

TU879Sは昨年組み立てて、主に"ヘッドフォン"を鳴らす為に使っている...

そして、一番知りたかった事、本来 負荷インピーダンスが 8ohm前後である事を前提にしたアンプの負荷を120ohmと した場合にプレート電圧がどれぐらい振れるのか...という事...を見てみる事にした...

---- 8 ohm 負荷 ----------------------------


クリップしてはいないが、上下非対称...シングルらしい歪み?



ほぼ公称定格入力...クリップしはじめてる



完全に入力オーバー...でも球の定格は越えない様だ....

---- 120 ohm 負荷 ---------


負荷が軽いと歪みが少ない...


公称定格入力... すでにクリップ...




完全な入力オーバー... プレート電圧がピークで1kV近く...

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まぁ予想通り、というか、負荷が軽くなるとプレートのスウィングが大きくなる...のは当り前、として、まぁ普通に音楽を聞く範囲、 大きく歪まない入力、であれば問題ないか、というギリギリの所には留まっている、と思うのだが、入力過大になるとちょっと心配な領域に入ってしまう...のも事実...

真空管アンプは無負荷で入力を入れてはいけない、というのはこういう理由があるのだ...

歪みに関して、波形を見ての通り負荷が軽いと目に見えて歪みが少ない...実際SPで 聞こえる”真空管臭い" 音が、ヘッドフォンではあまりそれが感じられない....という聴感と一致している...

どの程度正確なのか知る由もないが、FFTかけてみるとこんな感じ

8 ohm 負荷 ---------



二次がどーんと出てるけど

120 ohm 負荷----------



歪んでないよこれ...

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とまぁ、本当は実物を実測するべき、なのだが、測定器無いし....でもこういういい加減なシミュレーションでも、この様にそれなりに定性的な検証が出来るから、それはそれで納得出来る...

それから、ここでも見られる様に、真空管の音なんて、目に見えて"歪んだ"音なのだが、それが慣れて来ると、そんなに悪くも聞こえない...のも事実... 要するに本来的に、と言うか 工学的には 絶対に Hi-Fi ではないのだが、歪みはエフェクターとして作用する... という事なのだろう... そもそも人間の耳は歪んでいる! という話もあるぐらいだからね...

Monday, November 19, 2007

今日のMX620不具合の原因はホイールのゴム?!

数週間でフリースピンしなくなったLogitech (Logicool) MX620、店頭で新品交換後2ヵ月で症状が再発、という事は前回書いた通りである。そして Googleで検索してみると同様の症例がいくつもみうけられるのだが、その原因として "ゴム"が伸びて内部で干渉して回転が持続しない...という事が言われている。

たしかに、指でまわした時に感じる回転の抵抗感が、ちょっとゴムっぽいひっかかり、と言えなくもない。でも...私のMX620は、ぱっと見て伸びてる様にも見えない...

と言う事で、ホイールのゴム部を軽くつまんでみたら


あちゃぁ〜

こりゃあかん... 見ての通り、ちょいと軽く摘んだだけで金属ホイールとの間に大きなすき間が開くぐらい"伸びて"る... 加工精度が悪く大きめにゆるく嵌まっているのか、弾力性が足りないのか、あるいは弾力がありすぎでダメなのか、ともかく "伸びて" 動作不良になるいるというのは、本当の様だ。

こんな一円にも 満たないような部品が原因で6000円もする製品が不良交換になると言う事ですな。でもこれでは、現時点で店頭で交換してもらってもだめでしょう。修理なり交換なりしてもらうなら、しばらく様子を見る、つまり対策品待ち、でしょう。 対策品が出る、のなら...
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その後 使用に耐えなくなって使用中止となった

Friday, November 16, 2007

今日の LinuxでのWebcam撮影/ビデオ編集 メモ

Webcamでちょっとしたデモを撮影したり、ちょっとビデオ編集してみたり、という事をLinuxでどうやっているか、というメモ... Debian etch を基本とする。 なお vloopbackはソースからコンパイル。Lives と mencoderは 非公式マルチメディアリポジトリ http://www.debian-multimedia.org/ を利用してインストール。

ニコニコ,YouTube, flvだの ffmpegなどのキーワードで本サイトに飛んで来られる方が多いので需要があるかな、ということで ヒントになれば...
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撮影デバイス --------------

ビデオカメラ持っていれば、コンポジット出力をビデオキャプチャーカードに入力するという方法もあるしその方が画質はよいだろう。 でも持ってないので安いWebcamを使わざるを得ない...

Qcam messenger (Logitec)



比較的安価だが、画質はそれなり。低速なのでQVGAで15fpsも怪しい感じ。
デジタルカメラの動画の方が余程綺麗に映るが、手持ちのIXY500は3分という撮影時間制限があるので、画質は悪いが時間や容量の制限のないWebcamの利用は、それなりのメリットはある。

Qcamドライバーの導入は以前の記事を参照の事


録画ツール ---------------

xawtv ...


元々はTV視聴用のアプリケーションだがビデオ録画も可能、という事でWebcamの動画はこれで撮影している。 メニューから比較的簡単な設定、操作でaviファイルとして録画可能...

とは言Webcamとの相性が悪いのか、後述する vloopbackとeffectvを通さないとうまく avi として録画できない...xawtvだとwebcamの画面サイズの制御がうまく出来ない? ようなのだ... effectv+vloopbackだと素直に録画できるのだが...

webcamの速度が遅いのでフレームレートは15fps程度で撮影、フォーマットはaviで映像はmjpeg、音声は16bit Stereo 48000 PCMの設定が無難かな。ただしカメラが低速なせいか映像と音声がちょっとずれるので撮影後なんらかの形での補正が必要。

Effectv で エフェクトをかける -------

ビデオデバイスの映像に直接エフェクトをかけるEffectvを経由して録画するには

vloopbackのインストールと読み込み

ソースをダウンロードしてmakeする... debパッケージ作るのがDebianとしては本筋なのだけどよくわからないから make , make install している。カーネルモジュールになる。カーネルupdateの場合は再コンパイル等必要になるのかな... よくわからないけど使えてるからこれでよし...
vloopbackの読み込みは

modprobe vloopback

Effectvの起動

effectvとして公式パッケージ化されているのでaptでインストールして、

effectv -device /dev/video1 -vloopback /dev/video2 (Webcamが/dev/video1の場合の例)



これで video1の映像にeffectvのエフェクトがかかり、それがvloopbackの入力デバイスvideo2 となる。さらにvideo2の映像がvloopbackの出力デバイスvideo3として現れ、これが他のアプリケーションで利用可能となる。

xawtvの起動

xawtv -c /dev/video3 (vloopback の出力デバイスを指定)

と起動して、xawtvで録画する。

↓ こんな風に、撮影映像に直接エフェクトがかかる↓





ビデオ編集, エンコードツール ---------

avidemux



非常にシンプルなビデオエディター。軽量、高速でちょっとした編集に向いている。複雑な編集には向かない。 リサイズ、画質調整等、長さ調整、部分カット、などに向いている。
音声タイミングにオフセットを持たせられるので、撮影時の映像とのずれの修正が出来る。いくつかコーデックが選択できるが,映像はmpeg4やx264音声lame(mp3)、コンテナはaviが無難か。

lives




avidemuxと比べると遥かに高機能な本格派エディター。ただし編集するビデオクリップは読み込み時に全フレームを画像データに展開するためデータ読み込みに時間がかかる。またエンコードも遅い。先のEffectvのエフェクター他各種エフェクター装備。 動作はやや不安定? な所がある。 高機能は魅力的ではあるが読み書きがとても遅いのがネックでWebcamの動画程度の編集ならavidemuxで十分という感じ。

エンコーダー ---------

ffmpeg

非常に高速に動作するし、コマンドも比較的覚えやすい、使いやすいツールであると言える。
例えばニコニコ用に音と画をあわせてflvにエンコする場合はこんな感じ

ffmpeg -i oto.mp3 -i .eizo.avi -vcodec flv -r 15 -b 500k -s 512x384 -acodec copy nikoniko.flv

ただ xawtv撮影avidemux編集ファイルをflvなどに再エンコすると変な(壊れた?)フレームが出来て映像/音声が大きく乱れる、遅れるという事が... たぶん元ふぁいるのエンコ具合が悪いのだろうが...

今のところ、avidemuxのVideoのFilterをかけると乱れが出ない、という経験的な結果が出ている、ので、avidemux のビデオフィルター ( Video > Filters > Colors ) の MPlayer eq2をデフォルト値でかける(画質は変わらない) という処置で回避している。

mencoder

非常に多機能、多フォーマット対応なエンコーダーであるが、manを見てもらうとわかる通りオプションの多さ、書式の複雑さにめまいを覚える。いつもmanページを見て探すのだけれどたどり着けずに挫折... 普段使う分にはffmpegで十分であるし、ffmpegの方が速いのであまり出番はない....





その他のツール ----------

audacity



音声の修正、エフェクト等を行いたい場合は、撮影後、音ずれを修正して保存したaviファイルから音声トラックを抜きだし、audacityで各種エフェクト、修正を加える。修正後の音声はwavやmp3で吐き出し、avidemuxで再度映像と合わせるか ffmpegで再エンコする事になる。

mplayer

メインで利用してるメディアプレーヤー。 コマンド一発で再生出来るので、撮影後、エンコ後の結果を見るのに便利。 既存ファイルから映像のみ、音声のみのファイルに分離する機能もある。例えば 音声ファイルのみ抜き出したい場合は

mplayer hoge.avi -dumpaudio

とすると、 stream.dump という名前で音声部分だけが抜き出せる。
あるいは既存映像に、別に用意した音声を合わせて再生確認したい場合には

mplayer eizou.avi -audiofile oto.wav

とすると -audiofileで指定した音声トラックで再生できる。音声を一度抜き出してaudacityなどで編集した場合、一度これでタイミング等の確認をしてから ffmpegなどで最終ファイルに再エンコすればよい。

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とまぁ、こんなツール類を使っている次第である。Linuxでのビデオ編集環境は あまり恵まれているとは言えないかもしれないが、それなりに道はある様だ...

Sunday, November 11, 2007

今日の Logitech MX620 はやはり欠陥品...

こちら に書いたとおり、数週間でフリースピンしなくなったMX620....購入店で交換後二月足らずで症状が再発....予感は的中...

自分的には、一年以上使っていて、全く問題の出ていないVX-Revolution というベンチマークがある以上、なにより同じ症状が二度再現した、というこの事実...これは たまたま、ではなく、やはりなんらかの欠陥が存在している、と断言してよいだろう、と思う。




Googleで検索すると...結構同じ症状が出ている糢様...これは欠陥だろう、やはり...

で、これをどうするか...仮に再度購入店で交換してもらったとしても、それがこの欠陥に対する対策品である保証はない...そもそもこんな単価のもの、欠陥が露呈しても、流通在庫の回収、リワーク、 再出荷、なんてものをするだろうか?.... クレームが出た時点で交換する方が経費的にも安くすむのでは...少なくとも全品回収するよりは....

さらに言うと、日本におけるLogitech (Logicool)は 単なるなる流通商社なのだろうから、回収、リワークなんて事は独自ではしないだろう... これがどれぐらい返品されるか... その返品率などを睨んで、おそらくは通常の保証、不良品は交換いたします...でその場を凌ぐのだろう...フリースピンしない、と言うだけなので、普通に使うには問題ないわけだし...

本社、米Logitechは、おそらくこの欠陥を認識してはいるだろう。 が、その改修、改良版がいつ出荷されるのか... これが解らない以上、現時点で不良品として返品、交換してもらっても、再度同じ事が起こる確率が極めて高いのではないだろうか....

と言う事で、交換してもらうにしても、もうすこし"待った"方がよさそうな気がする...
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Logitechはエポックは製品を送り出す印象の、自分的に好感度大なメーカーだっただけに、症状再現=欠陥の露呈...ちょっとがっくり.... まぁ保証期間が長いから、おちついた頃に返品交換してもらうか...

---追補---

その後ホイールのゴム部品の伸びが干渉するのが原因であると判明

Saturday, November 10, 2007

今日の LTSpice/SwitcherCAD III on Linux

初めにMAKE:Blog のこの記事 を見た時には、"なーんだMacでの事か.."と言う事で読み飛ばした。WindowsなしでWindowsのアプリを走らせる、という事なのだが、例として Linear Technology社が無料で配布しているLTSpice/SwitcherCAD III がMacで走っている写真が載っている。このLTSpiceに興味があるのだが、これはWindows用のソフトだ。Macで走らせるって、エミュレーターか何かで? Linux使いの私には"そんなの関係ねぇー!"的な 話だ...

なのだが、二度目にこの記事を見た時に、一応"読んで"みた。で、Macで動かしてるのはCrossoverという有料のソフトらしいのだが、これはどうも"Wine"の成果物であるらしいのだ...ということはLinuxのWineでも走る...?

と言う事で、早速 LTSpice/SwitcherCAD III をダウンロードしてインストールしてみた。Wine環境にどうやってインストールするのか..という正しい方法は私は実は知らない!のだが、 ~/.wine/drive_c にダウンロードしたファイルを持っていって

wine ./swcadiii.exe

とすると drive_c 以下の Program File 以下にインストール出来た。
実行は同様にwineを使って、インストールされた実行ファイル scad3.exe を実行すればよい。
普通のアプリと同様に使うにはaliasかスクリプトで起動できる様にしとくのがよいだろう。

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で、動かしてみると、こいつは結構"使える" という感じだ。学習用のサンプル回路が色々入っているのでいくつか試してみた...




FFTもワンタッチだった...




場当たり的に、JFET 一石の回路を書いてみた...定数とかは適当...




Sim後に回路図にカーソルを合わせると電圧、電流プローブに変化して、そこの電圧や電流が即座にグラフに現れるという素晴しい機能も...


(カーソル写ってないけどプローブを当てるとグラフにどんどん付け加わる)


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色々なデバイスのモデルが用意されているが、Trなどはさすがに2Nなんとか、とかUSを中心としたモノばかり。本来の目的であるLT社製品を利用した応用回路の設計支援用、なのでOPアンプなどIC類は当然LT社製品になっているが、 ちょっとした回路の"傾向"を定性的に考えたりするのには、乱暴だけど"TrやOPアンプなんて何だってだいたい同じ"、なのだから、お遊び程度ではこのままでも十分使えそう。

例によってWin専用、オープンでもフリーでも無いソフトウェアではあるが、しかし、無料でこんなモノが利用できるなんて...よい世の中だと思う...というか、LT社ブラボー!