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My Soundcloud Channel --- Testing :D

Monday, January 29, 2007

今日のライントランスの終端抵抗

SoundBlaster SBDMULXを買ってその接続に、昔作ったライントランスBOXを使ってみたわけだが、ライントランスってのは、仕様として決められた入出力インピーダンスの時に特性がフラットになる様に設計されている。 なので、 600 ohm :600 ohm のライントランスの二次側の終端抵抗の値を設計値の600 ohmと比べて高くし過ぎると高域にピークが出たりする。
また、普通 10K 〜 50K ohm ぐらいで受けるのが一般的な民生機器の場合、出力装置(CDプレーヤーなど) はライン入力のインピーダンスに合わせて出力のカップリングコンデンサーの値が決められている、と仮定すれば、そういう機器を 600 ohm で受けると 低域が減衰してしまう。

また磁気飽和の問題があって、信号レベルが高くなると帯域が下がって来る、歪みが増える、という事にもなる。 低域を伸ばす為にはコイルを沢山巻かねばならないけど、そうすると今度は高域が... コアサイズを大きくしないとレベル上げられないけど原価が...などトランスは原理は簡単だけれど結構作るのは難しそうだ。原価が高くなるし、だから民生品では殆んど使われなくなってしまったわけだ。 逆に言えばプロの現場では今だに沢山使われているのは...それなりにメリットもあるのだろう...

とまぁ、その程度の知識はあったつもりであったけれど、さて自分はいったい何オームで終端させたのだろうか、具体的に思い出せないのであった。たしか 10Kぐらいじゃなかったか、と思うのだが。さらに、最初に金皮の抵抗で組んで鳴らしたら、ちゃんと音は出ているのに、なんだか永く聞いてられないような音が出て... 何オームつけたのか忘れたけど... それをカーボンの奴に適当に換えたら音が変わって...だけれど...それでもトランス無しの方が良い気がして...つまり金と時間を使ってムダなモノを作ってしまったのでは、という自己嫌悪に陥って...まぁ作ったからそのまま繋げておいたけれど...

とまぁ、これが 若き日の過ち、という訳だったのだ。 その、長らく封印していたこのトランスのシャーシ−の蓋を今回開けてみたら 1988年8月とサインがしてあった。そして終端抵抗は20Kohmにしてあった...

で作った当時 より 多少物分かりが良くなった今、ちょっとこの終端抵抗を弄ってみようか、と思い付いて... 即席で実験回路を実装してみた。



回路と言うほどではなく、 もともと20Kを入れていたので、そいつにパラになるように 20Kをさらに3本、そして700 ohmを一本、DIPスイッチで切替えるわけだ。

で切替えて音を聞いてみると、思った通り、負荷が重くなる程高音が引っ込んでくる、という事が確認できた。全スイッチを入れると 約600 ohm になり、これは元々このトランスが想定している値、なのだが、高音も低音も引っ込む感じでレンジが狭くなる。 低音の方はおそらく出力機器 (USBサウンド) のカップリングコンデンサの容量の問題かも、と思う。

じゃぁどの値が一番よいか、というと、それもよくわからない。変わるのはたしか、ではあるけれど、じゃあどれが正しい状態なのか、と言うと...さて...?

トランス無しが一番レンジが広いのはたしか。結局 一般の機器にトランスかます、という事は、エフェクター的な利用、この場合は負荷と入力レベルによって帯域が変わるBPFとでも言えば良いのか、それと帯域外のノイズフィルタにはなるはず。それ以上の効果はないかも。それで好みの音になればよし、ならなければ意味は無いわけだ。

もともと広帯域なトランスだから、入れても音が悪くなる気はしない。もちろん良くなるわけもないわけだが。 好みの音色になるか? あんまり色つかない気がするよこれ...

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とまぁ、20年近い年月を経て ライントランスの終端抵抗値を弄って何が起こるか試してみた、というアホぉなアホぉなお話しでした...

実は TPB-1というライン出力用トランス (70 ohm : 600 ohm ) を、何に使う目的があったでもなくついフラフラっと現品限り特価を買っちまってデッドストックしてたりして...本来ラインアンプ出力用のトランスみたいなんだけど、逆に使うとレベルを下げるアッテネーターに使えるかも、あるいは 600 ohmのヘッドフォン をその辺の機器のジャックに繋げるマッチングにするとか、iPodなんかのフォン端子をラインレベルに変換するとか... いまの所妄想だけで終ってしまってる... でもトランスってそう考えると電子回路未満の電気回路だけで色々応用できて便利だよな。

Monday, January 22, 2007

今日のSoundBlaster SBDMULX

USB Audio デバイスを買ってしまった。



SoundBlaster SBDMULX

前回サウンドカードを買った時、実はこれにしようかな、と思いながらPCIカードの方にして結局Debian sargeのカーネルが古くてドライバーがない...という罠に落ちてしまったのである。 もっと言うと、USBのサウンドデバイスということで、 ちょっと高価ではあるがRolandの Edirolの製品も視野に入れていたのである。Edirolのちょっと良い奴は、流石に楽器メーカーらしく標準フォンジャック入力だったり、マイク入力や出力はXLRバランスだったりと実に私好みなのだが... 気楽に試すにはちと高い... Linuxで動くはずなのだが、なにか制約があるかも.. なんて心配もちょっとあった。

と言う事で、SoundBlasterの 単純なラインイン、ラインアウト、 SPDIF光出力 のみの一番安い奴に目を付けていたのだ。

で、USB接続してみると、あたりまえだけれどちゃんと使えた。心配だったのはミキサーデバイスがコントロール出来るかどうか、音を鳴らしながら入力ができるか 、と言う事であったのだが、それなりに動いているようである。 gamix での認識の仕方はこんな感じ。



Mic入力は実装されていないにに現れている...のは、たぶんチップとしては存在していると言う事なのだろう。基板を改造すれば使えるようになるのかな??

Speakerが二つ現れているが、これは片方はLine IN, もう一つはLine OUTのコントロールであった。PCM Captureは input1のみ有効でこれでLine IN の音を録音出来る。audacityで録音再生、多重録音を試してみたけれど、うまく動いてくれた。

SPDIF出力も普通に動作した。 xmmsでmp3を再生、光ケーブルでMD-U4に接続してMD録音してみたけれど問題なく録音出来た。

音質を云々言う様なシステムではないけれど、baudlineで見てもノイズレベルも低く、少なくともこれまで使っていた玄人志向の安物カードよりはまともだ。

mplayerの動画再生でプチプチとノイズが... ああやっぱりだめか、と思ったが、mplayerのサウンドドライバー指定を sdlからalsaに設定を変えてみると (オプションで -ao alsa とするか、 configファイルに ao=alsaに指定) ノイズが無くなった。

匡体が小さく軽いのでケーブルに引っ張られたりすると置き場所が安定しない。別ケースに組み込んで、フォンジャックで繋げる様にしたり、入力VRを入れたりしてもよいかな、なんて思ってみたり。Edirolみたいに使いやすくなると思う。

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今回のサウンドデバイスに、昔使っていた、というか若かりし日の過ちというか、CDの出力にライントランスを入れるのが流行った頃 作った奴を

Line OUTに繋いで アンプ (TU-879S) に繋いでみた。 別に音がよくなるとか、そいういう事じゃなくって、あるから使ってみただけ。このトランスを通したからってそんなに音はかわらない。こんなトランスを期待して買ってこんなもの作って...がっかりして...という恥ずかしい想い出だったりするのだが、デジタル時代には一種のフィルターになって、これもよかろう、とも思う。 今回のライン出力はアンプの入力感度と比べると大きくてVRをかなり絞らないとだめだった。なのでトランスの接続変えてレベルを落としてみるか、なんて思ったりもする...

まぁしばらく使ってみようか...

Saturday, January 13, 2007

今日の通工用ポテンショメーターのナゾ

とほほな大失敗をしてしまった...

1989年に楽器用にこしらえた ステレオ4入力のパッシブ型ミキサーがあるのであるが、こいつのポテンショメーター、というかVRが ガリっているのである。



こいつには、いわゆる通工用などと言われる、すこし贅沢なポテンショメーターを使っているのである。別名密閉型、とも言う通り、密閉されていて信頼性が高い、と言われているものなのだ。

本来ガリが出にくいはず...なのだが、どういうわけかガリガリになってしまったのだ。VIOLETの製品なのだが、よく見ると、NOBLEの奴みたいな匡体表面コーティングは、このVIOLETのにはされていない様だ... 端子のハトメの所も NOBLEやCOSMOSのは目止めされてるけどこいつは目止めなしだ。 なので完全密閉ではなく、湿気を吸ってしまっているのかもしれない...

NOBLEの通工用ポットは、アンプなどにかなーり古い中古ジャンク品をいくつか使っていたりするのだが、いずれもガリなど出ていないので、このVIOLETのはハズレ、というか本当の通工用ではないのかもしれない...



さて、普通の、密閉型でないタイプだと、ガリが出ても、背中のすきまからエレクトロルブなどの接点復活剤を小量使えばその場を凌げるわけだが、密閉型でガリが出ると復活剤も使えないので結構トホホだ...

なので、ええい、 匡体に穴をあけて エレクトロルブをシューしちゃおう、なんて事を思い立ったのだが....これが...大失敗だった...



ここに穴を開けるとこのポットは死ぬのである...

普通タイプと同様に、何と言うか、Ω 型の抵抗体が入っているのだろう、という読みでここにスプレー用の穴を開けたわけだが... 穴を開かけると引っかかって回らない...穴から接点が見えてるし...なにこれ ???

結果として、壊してしまった...
原因を探るべく裏蓋あけてみると、あら....



このタイプのポットは抵抗体は Ω 型ではなく、円筒側面部分だったのだ...
なので側面に穴をあけると抵抗体が......やってもーたぁ... orz

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ところで、こういう通工用の Aカーブのポテンショメーター、特に2連型は最近秋葉原でもあんまり見掛けない( 近年は年に一度ぐらいしか行かないけど...)、のと、あっても1500円とかべらんめいな値札がついていたりする... むかし600円ぐらいだった気がするのだが...

なのでガリを直すつもりだったのに、壊してしまった。気合いを入れてルーターで穴開け、それも一度に4個全部... とほほ

あと、密閉式はガリが出ると応急修理が出来ない事を思い知った。そういう意味では普通の安物の方がよいのかもしれない...

これを作った頃は家で使う手頃なミキサーはあんまりなかった。 だからこんなんでも役にたったし、作るメリットもあった。 しかし、今はけっこう本格的なミキサーでも結構安く買えるので、作り直すメリットはあまり無さそうだ...

Monday, January 08, 2007

今日の Sound Blaster Audigy Value + Debian sarge の罠

いつのまにかPCのサウンドカード経由で圧縮音楽やら動画やらの”音”を聞く事が多くなって来てしまった。 このまえKITを組んだ真空管アンプ繋いでamaroKとかで適当に流す、とか動画を視聴する事が多くなって来たのだ。で、今まで使って来たサウンドカードは玄人志向の一番安いやつだったのだが、最近音の鳴り始めや終りにガサゴソとまるでLPレコードの針音の様な音が聞こえて来る様になった。元々スペアナソフトでみてもS/Nの悪い安かろう悪かろうなボロカードだったので、そろそろマシな奴に交換してみようか、と思っていたところである。

今度はUSBにしてみようか、とも思ったが、USBってミキサーデバイス動くのかな? ちゃんとDuplexで動くのかな?? なんて疑問があったので試してみるのも一興か...と思ったがとりあえずオーソドックスなPCIカードにしておく事にする...

Linuxの場合はどんなチップが載っているのか、それがLinuxのカーネルのOSSなりALSAなりのドライバーで動くかどうか、という事に気を付ける必要がある...動くのが"多い”のだけれど...

ALSAのページを見て、なんとなく大丈夫そうな予感がしたのと、ちゃんとした、というか名のあるメーカー謹製で値段もほどほどだったので


Sound Blaster Audigy Value

という奴にした。

で早速取り付けて alsaconfで設定してみるも...認識せず...

lspciでは

0000:02:09.0 Multimedia audio controller: Creative Labs SB Audigy LS

と出てくるのだが、こいつのチップは


CA0106

と言う奴で、だから snd-ca0106 というモジュール ( ドライバー ) を使えばよいわけ、というのはALSAのページにも書いてあるのだが... alsaconfでカードが認識できず、 modprobeでsnd-ca0106を読み込もうとしても そんなもんおまへん、と出てしまう...

で、これは認識していない、というより、ちょっと調べた限りだけど、どうも Debian sargeの stableなカーネルとalsa パッケージにはこの snd-ca0106 モジュールが入っていない様なのだ... と言う事は snd-ca0106 と言うのは割と新しいものなのかもしれない。 sargeのstableは昨年6月リリースのやつだから、古いと言えば古いのか... orz

これまでと同じ実績のあるチップのカードとどちらにするか迷ったのだけれど、激安カードから足を洗ってみたかった...という事からつまづいてしまった。カーネルを自分で上げたりALSAのコンパイルし直す、あるいは testingに移行すると動くのは分かっているのだが、色々面倒、なので 次期バージョン etch のリリースまでお預け、古いままで我慢するしかない...

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実用環境として Linuxオンリーで、メインマシン1台だけでやってるので、なかなか testingとか使う気にならないし、apt-getで楽々メインテナンス ですっかり腑抜けになってしまった...
Linux使いはじめの頃はTP600の音出すのに徹夜まがいになってあれこれやってたけど、もう元気ないや..

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*** 追補 ***

Debian Sargeでは認識できなかったが、その後 upgradeした Debian Etch では Alsaで 問題なく認識して使える事を確認しておりますです、ハイ...