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Tuesday, September 30, 2008

今日のTi(チタン)製ピックのナゾ

随分前になるのだが、楽器屋にチタン (Ti) で出来たギターのピックが置いてあったので、へぇと思って手に取ってみると、金属なのに軽く、固いのは当然としても手に持った感じが冷たくなく、とてもしっくり来る感じがしたので試しに買ってみた事があった。BIG-WEST CREATION OSAKA と刻印がある奴である。

先端のRが大きめで、出音はアタック感が緩く、案外メロゥな感じだった。

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Tiはとても固いので減らない、 これはお買い得かも ^^;) なんて思っていた。

で、PU交換修理をして以来毎日の様にギターを弾く様になってきたので、追加で、同じブランドなのだが、より小振りかつ先端のRが小さい奴を2枚仕入れて来た。 これが感覚的にも出音も自分的にとてもしっくりし来て、とても気に入ってしまった。




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さて、Tiはとても固いので、減らないからお買い得かも...と思っていた...のだが、ところがどっこい、早々"引っかかり"が生じてしまった。 ピックのエッジに、非常に微小な傷、あるいはバリの様なものが生じた様なのだ。

本当に微小な、微妙なキズなのだが、Tiはとても固いので、そのキズが弦に噛み込むのだろうか、とても違和感を感じる。なんか、ヤスリで弦を削ってる、そんな感じがするのだ。

一枚315円もするのに、こんなに早くダメになってしまうなんて...Tiの癖になぜ耐久性がないのだろうか... なんて、本来使い捨てるべきギターのピックなんかにそんな風に思ってしまうのはやはりビンボな性分と言う事だろうか。

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で、ダメもとでドレメルに砥石のビットをつけて研いでみたけど、Tiはとても固いので並の砥石では殆んど削れず殆んど歯が立たない ^^;) ...

フエルトに青棒を付けて研磨してみるが、Tiはスチールより遥かに固いのでこれも殆んど研磨できない。なにもしないよりまし、と言う感じだった。

こうして研磨したTiのピックは... バリが飛んで多少マシになったか...という程度の効果しか得られず、あっと言う間に再びエッジが荒れてダメになってしまった...

Tiはとても固いので研磨は難しいと思い知ったのだが、ではなぜとても固いTiのピックがギターの弦ごときで簡単にエッジが荒れるのだろうか...もしかしたら微小なピンホールなんかがあって、そこに応力集中が起こってエッジが微小に欠けたりするのだろうか...

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さらに、100円ショップで買った、切断用のダイヤモンドディスクが一つあったのを思いだしたので、ダメもとで削ってみた...

さすがにダイヤモンドはTiより固いので砥石ビットと違ってなんとか削れる...のだが、加工面が荒くてザラザラ.... 逆効果だった...

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で、最後にダメもとで試したのが、シリコンビット。ゴムにシリコンカーバイトが含まれてる研磨用のビットである。




Tiはとても固いのだが、このビットを20000rpmぐらいで回してみると、比較的滑らかに研磨が可能だった。先にダイヤモンドで削って荒くなった表面をも滑らかにする事ができた。弾いた感じも悪くない。

しかし所詮はゴムなので、ビットは写真の様に、あっと言う間にチビてしまう....

さらに、痛んだTiピックで弾いた弦の表面はやはり荒れているようで、結局は撥弦時にザラツキを感じる... つまりピックを磨き直しても既に弦の表面がダメと言う事になるのか...

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と言うことで、Tiピックはとても固いのだが、弦に負けて荒れてしまう事がある事、Tiはとても固いので研磨が難しい事、Tiはとても固いけれどシリコンのビットで研磨出来る事、そして Tiはとても固いので研磨ビットがすぐにチビてしまう事....



とどのつまり、Tiはとても固いので再生は難しく、金銭的にもペイしない事を身をもって体験したのであった。 考えてみるとピックなんてのは消耗品だし、再生できるにしても、ヘタに削って微妙な先端のRを元通りに修正するのも難しい。 要するに再生なんて時間のムダと言う事なのだ....

( 余談:ドレメルやプロクソンは本体もアクセサリーやビット類もえらく高い、ふざけた値付けがされているし値引きも少ない... ドレメルの内外価格差ときたら!...国産のプロクソンもドレメルに習ってるのか結構良い値段つけてる...つまりピックごときの再生に使うのは全くペイしないのだ...)


やはり、減らない究極のピックなんて無い、と言う事なのだろう。だから、普通のプラのピックをまめに取り換えるのが筋なのだろう。

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しかしTiである。高級金属である。 ポイ捨ては勿体無い....と思って、ついこうやって試してしまうのは、やはり貧乏性という事なんだろう...