買い物メモ
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チープなアナログシンセとして昨年発売された KORG monotronに、まさかの展開機種、新型が出たので買ってみた。
monotron Duo と monotron Delay である。
という事で、開封→試用のビデオを撮ってみた..だらだら垂れ流しで撮影したので長い..ので、まぁ適当に飛ばしながらみて欲しい。
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KORG monotron Duo
Duoの方は2VCO搭載となり、リボンコントロールは従来通り無段階に加えてメジャー/マイナー及びクロマチックのスケール機能が付いた。LFOはなしで代わりにVCO2があり、VCO2からVCO1へ変調が掛けられる。相変わらずEG/VCAは無し。
スケールがきちんとした音程で弾ける様になったのは大いなる進歩、なのだが、いかんせんリボン上の発声音域が1オクターブちょっとと狭く、既存曲のメロディー弾きをしたくてもはみ出てしまうものが多く、せっかく音階が出るようになったのに、ちょっと残念な感じだ。
DS10やM01ぐらい、せめて2オクターブあれば、もうちょっとなんとか、と思う。リボン上の鍵盤模様と発声音は合わせ込まれてある。絵柄は黒鍵部分は白鍵部分より狭いのだが、発声もちょうどそれに合わされている。つまり黒鍵は狭いので、クロマチックで弾く場合は爪先 or スタイラスなどで正確に狙う必要がある。本物の鍵盤同様に習慣的に白鍵は下側、黒鍵は上側を押してしまうのだが、リボンとして反応するのは絵に関係なくちょうど中央の所でちょっと弾きにくい感じかな(うっかりミスしやすい)。
もちろんVCOでピッチ調整出来るのだが、楽器として音域は3オクターブぐらいで、低い方は出るのだが高い方が出ない。フィルターを開けると変調で生じた高調波が出て高い音は聞こえるのだが、ファンダメンタルは出ない。monotron(無印)で出たぴゅうと言う高音までは出ない事になる。つまり2VCOでより太い心のある、あるいはより複雑な倍音が出る様になった反面、使える音域は狭くなった。
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KORG monotron Delay
Delayの方は、その名の通りディレイ機能が搭載されているのだが、こちらはリボンコントロールは無段階のまま、しかしコントロール範囲が広く公称値は4オクターブだけど当方のものは実測で6オクターブを超えて7オクターブちょっとある.. 指先で音程を取るのはかなり難しくなった。
VCOのピッチノブは省かれFlilterもカットオフだけ。ディレイはアナログタイプでノイズが多いのだがフィードバックで発振までもってゆける。これはテープディレイのシミュレートがコンセプトらしい。
元々monotronはディレイやリヴァーブをかけると音が化ける感じなのだが、外部エフェクターなしではじめから化けた音が出る。 楽曲を演奏するのは難しいが、一方適当にノブを回しただけで、いかにも、という、昭和臭いディレイで作った宇宙系SFXが延々と出てくる。"シンセで変な音を出して遊ぶのが好き"系の人にはたまらない玩具になると思う。
ビデオ後半は Duoを繋いでみているが、自ら発声も出来るエフェクタとしても使えるわけである。
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とまぁ、こんな感じだ。初代monotronは Made in Japanだったが、今回の2機種はベトナムになっている。当然だが品質感などは変わらない。その分コストダウンが進んで機能追加ではあるが売価は安くなっている。
個人的にはどちらも面白いと思うが、特にDelayは大ヒットの予感がしている。上のYouTube動画もDelayの方が受けが良いみたいなのだ。誰が聞いても面白い音が理屈抜きで出てくるのだから当然かもしれない..
また、初代は初代でしか出せない音、使い方もあってそれは今回の2機種では再現できない。つまり三位一体で大人買い、全コンプして遊ぶのが良いのではないか、と思われる..
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あと、monotronのノブはVRの軸そのままなので、つまり細くて調節しにくいのだが、上の写真やビデオ後半ででてくるのだが、ゴムの "グロメット" (直径11mm 内径5mmぐらいのもの)をはめてやると具合がよい。白や銀のマーカーでポッチをつけておくと、VRの位置がわかりやすくなり、操作調節が格段にしやすくなるのでおすすめだ。
5mm用グロメットがノブにぴったり
Linuxメモ:本 ビデオ後半で音が若干ずれてるのだが、Q3HDで撮ったものをavidemuxで編集(頭と終わりをカットのみなのだが)するとずれるみたいだ.. これまでショートクリップばかりだったので気が付かなかったが,H.264だと長くなってくるとavidemuxじゃだめなのかもしれない。