で、このSteinbergerに一般の弦を使う場合には、ヘッド部に"ストリングアダプター"なる専用部品を用いる必要がある...のだが、残念ながら私はそれを邪道と思って買わなかったのである。
シンプルで使い勝手がよいのが売りなのに、なんでわざわざ使い勝手の悪いものを使う必要があるわけ?...と長らく思っていた...のだが、気づけば、専用弦はもはや種類が選べない、取扱い店が少ない、という状況になっている。
かつて輸入元がゼンオンだったころは、それでも番手や種類はそれなりに選べたと思うが、今となっては 942とか1046とか言うスーパーライト級のポピュラーな番手以外は見つからない。例えば、ステンレスのフラットワウンドのライトゲージを使ってみたい、と思っても、もはや売っていない、のである...
じゃあストリングアダプタを買ってみるか...と思っても、もはや国内では手に入らない様だ。オークションなどでも高騰、目先の効く人が、あちこちで買い漁って転売、という状況。なんか音楽とか芸術とか言う事から最も遠い行為が横行してなんともはや...
そのうち買ってみるか、と思いつつ買わずにいたらこの有様...orz
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転売屋を儲けさせるのもシャクだ。そのストリングアダプタを自分で作れないか、何かを応用できないか、なんてあれこれ考えてみたのだが...例えばロック式のナットをそのまま使ってみてはどうかな、とか、板金工作でそれに近いものなら作れるかもしれない...と言うような妄想をしているうちに、ピコ~んと閃いたので、そのひらめきを実験してみることにした...
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ホームセンターで使えそうな部品をGetした。模型用モーターに使うアルミのプーリーである...一つ 126円@ジョイフルホンダ。 付属するイモネジでは締め付けが不足するはずなので、代わりに6角レンチで強く締め付けられるように "ホーロー"と言うネジを用いる。
これをこんな風に使うわけだが...
弦を確実にホールドさせるために
- あらかじめ6角レンチで、タップを切る要領で奥深くネジが入り込む様にしておく。
- それでも細い弦ははさめないので、ネジの先端部をヤスリで角を落としておく。
事が必要だった。これは、元々2mmのシャフトを締め付ける分しかネジ穴が切られていないためであるのだと思う。また、プーリの鍔の部分はヤスリで削って小さくして、ヘッド部の穴に入る様にした。
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大成功!
と思ったのだが....
低音側の巻弦ズリズリとテンションが下がってボヨーン... orz
外してみると巻線がボロボロ...ネジの締め付けに耐えられず、脆くも巻線がすりきれてしまう様だ....高い圧力で回転するネジの先が当たるのだから当たり前か...
残念ながら思い通りにはならなかったのだが、それでも単線の3本はテンションを維持している。しばらくこのまま放置していて、安定性を見てみるつもり。
弦に直接ネジが当たらない様に、シムを作って噛ませてやる、とかが必要かもしれないね....
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と言うことで、今回の試作は"失敗"だったのだが、何かよい手がないか、もうちょっと考えてみたいと思う...
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追補
上記のとおりの状態で一週間程使ってみたけど、なんとかテンションは保たれている様だ。1弦は切れてしまったが、切れたのはブリッジのボールエンド側の方で、ヘッドのアダプタ側ではない...なので、切れやすい1,2弦を応急処置的にこのいい加減かつチープなアダプタで置き換えるのは可能そうである。 アームじゃんじゃん使う人はだめかもしれないけど(私はアーム使わない=使えない 人なので使っていない...)
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続編: 今日の 続Steinberger用ストリングアダプター試作のナゾ..で、改良してみました...いちおう成功