google tag

My Soundcloud Channel --- Testing :D

Saturday, November 01, 2014

今日の KORG Kaossilator 2 スイッチ脱落修理のナゾ

DIY修理メモ: KORG Kaossilator 2 の電源が入らなくなったので開けてみるとスイッチが脱落していたので修理してみた。
---
2012年に購入した KORG Kaossilator 2 、久しぶりに使ってみようと電源を入れたのだが起動しない。エネループをいれていたので、放電してしまったのか、と充電済みのはずの別のエネループに入れ替えてみるが、それでも電源が入らない。さらに新品のアルカリ電池を入れてみるがやはり電源が入らない..

最後に、ACアダプタを使ってみたのだがやはり電源は入らない...
しばらく放置したら壊れてしまった。しかしなぜ...
置いておくだけで壊れてしまうなんて事があるのか...

---
Kaossilator は、キーボードのない、タッチパッドで演奏する画期的な電子楽器である。
本格的な楽曲の演奏に使うには無理がある(キーボードがないから)のだが、
適当に触って面白いフレーズやグルーブが得られる楽しめる楽器なので、このまま捨てるのも惜しい。

さりとて修理にいくら掛かるのか、買い直した方がいいのか、頭の中でループしたのであるが、とりあえずダメ元で中を見て見ることにした。

こういうデジタル機器の故障は見ても分からないとは思ったのであるが...


予想に反して原因は直ぐに判明した..



なんと、電源スイッチ (SW8) と、VOLスイッチのプラス側 (SW9)が脱落している!
最後に使った時、当たり前だけど電源は入った。保管しただけで脱落するはずはないから、今回使おうとした時が最後のひと押し、致命傷になってしまった様だ。

外部に出ている黄色いボタンを介して押される、表面実装タイプのとても小さなスイッチが実装されているのだが、素人目に見てこのボタンを押すストロークや力を規制する機構になっていないか、規制していても効きが悪いのではないか、という設計的な問題がまずひとつ、それと、実装時のハンダの状態が悪く強度が不十分だったのではないか、というのが原因と推測される。横から押される形のスイッチ構造も、上から押すタイプよりも半田面に機械ストレスが掛かる気もする。上から押す形では圧縮方向の圧力だけど、横から押す形だと、せん断とか捻じれ的な力が掛かるから。

脱落したスイッチ2つは、超小型スピーカーの磁石にくっついていた。


SW跡のランド間を導体でショートしてみると電源が入ったので、他に故障は無い様だ。

こういう表面実装のスイッチをハンダ付けした経験はない。抵抗やキャパシタであれば上から熱を加えればなんとかハンダ付け出来るけど、このスイッチは電極部は殆ど表面に出ておらず、しかもプラスチック部材を含むのでベタに熱を加えると壊れてしまいそうなものである。

なので、配線を引き出して、普通の大きなスイッチを外付けして、使えればOK的なバラック修理をしてみようと思ったのだが、まずは脱落したスイッチを元通り付け直す事にしてみた。

白い小さいのが脱落したスイッチ

基板を外して作業するのが筋なのだが、それをするとディスプレー廻りなど他を壊してしまいそうな気もしたので、基板をパネルをつけたまま..

ランドに予備ハンダをした上で、スイッチの両端部に細い小手先を当てて熱してみたのだが、なんとか付いた様だ.. 

コテが入りにくく、ケーブルや筐体にコテを当ててしまってちょっと溶かしたり、スイッチもなんだかちょっと傾いたようだけど、一応くっついた様だ...(写真撮るのを失念)


−−−
ググってみると、内外のBBSなどで、同様に電源が入らない、とか、スイッチが壊れた、というクレームをいくつか見かけたので、ロット性のある実装不良であるのかもしれないし、構造的に弱い(設計がよろしくない)のかもしれない...

保証期間内ならもちろんクレームで修理か交換になるのだが、私のはとおに保証期間が過ぎている‥という事でのダメ元的な修理を行なって、なんとか一応は成功した。

けれど、機構的な問題があるのであれば(ボタンを押すストロークや力に規制がかかっていないか、その機能が弱いのであれば)、また何時の日か外れてしまうかもしれない。

もし、同じ症状で故障されたという方は、KORGに”設計あるいは実装に問題あるのではないか”と意見を添えて修理依頼するのが懸命と思います。