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YamahaのVA-10という、ちょっと古い、小さな楽器用アンプのジャンクが、音出ませんという表示で500円で出ていた。 今時のDSPの入ったアンプと違って、全部アナログなので、難しい故障ではなかろう、単純な故障なら直せるはず・・・ などと、またまた悪い癖が出てしまった。500円だし。
さて汎用のACアダプターでチェックしてみると、音出ませんという表示は何だったのだろうか、普通に、ちゃんと音が出た。ボリウム類は若干ガリが入ってるが、Bass Mid Treble のトンコロ、ディストーション、コーラス、ディレイ全機能正常動作であった・・・ 拍子抜け。
筐体を拭いてみると若干茶色いものが付いてきたので、喫煙者の部屋に置かれていたようだが、酷いヤニの匂いという程もなく、軽いクリーニングだけで普通に使えるものであった。
つまんないので、チェックがてら開けてみた
ステレオのAUX入力端子があり、アンプとしてもステレオ構成で、パワーアンプチップもステレオのものが使われている。 スピーカーも案外しっかりしたものが付いていた。ラジカセ用なんかよりはマグネットも大きいし、この辺は楽器用という事なのだろう。
基板は片面、思った以上に複雑なのは、アナログコーラスやディレイまで付いているからなのだろう。
オペアンプ類は三菱、コーラス・ディレイ用のBBDは松下、パワーアンプは東芝と半導体類は安心と信頼の日本製。
ただ、ケミコン類は残念ながら、全て、非日本製。時期的に不良ケミコンが問題になった2000年代前半の生産物ということで、品質に懸念があるが、しばらく音出し通電しても問題なく、特に問題は出てない模様。電池で動く程度のものなので、それほど心配しなくてもよいのかも知れない。
そもそも、こういう楽器アンプを毎日長時間使う人はあまり居ないだろうから、通電時間もテレビやPCなど一般家電とくらべれば遥かに少ないはずだし。
アンプはTA8229P
筐体はプラスチックなのだが、パネル面はしっかりとした鉄のフレームが入っており、ボリウム類がナットで止められている。中国生産の、安い練習用、ポータブルアンプではあるが、一応きちんと作られている。腐ってもヤマハという事で、品質や信頼性が担保されているわけだ。
楽器入力としての音質も特に問題はなさそう。ベース、ギター、キーボードなど、何でも使えるのだが、AUXにiPodを繋いで音楽を聞いてみると、なんだかラジカセの様な、音量を上げると元気だがちょっと暴れた感じの音で、あまりHiFiではなかった。プラスチックなので筐体を叩くとカンカンと響くのだが、そういう響きが悪さをしているのかもしれない。
全体をギターを中心とした楽器用として音質を作っているのだろうと思う。
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2018/06/22 追記
三脚に取り付けられる様な木枠的なマウントを作ってみた。床に転がしておくよ使い勝手も音の通りも良くなる感じ・・・ 音響用のスピーカー用三脚はゴツくて狭い部屋に置くのは無理、マイクスタンドだと安定性はいまいち、という半端な大きさ、重さのアンプだが、中〜大型のカメラ三脚だとピッタリ。ちなみにこの写真で乗せてるのはこれまたジャンク入手したmanfrotto
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ということで、楽器遊びの玩具がまた一つ加わった・・・
おしまい