毎日 なんとなくmicroKORGを びよびよぉぃゐみぃをぉ〜ん と鳴らしている今日この頃であるが、今日はタイムマシンに乗って、28年前のシンセの世界に戻ってみよう....
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タイムマシンはこれ...
AUDIO別冊 シンセサイザーのすべて 電波新聞社 昭和53年...1978年...28年も前の本だ!
昔の部署に電波科学のバックナンバーと一緒に置いてあった本だけれど、P国に出向中にその部署が解散する事になり、なぜだか、誰かが私の荷物として一緒に梱包したらしく、帰国後手元にずっと置いてあるものだ。
こ れが出版されたのは私が高校一年の頃だぜぃ。この頃はシンセブームで、難波の高島屋の一階にもRolandなんかの奴が触れる様に展示してあったよなぁ。 非常に興味が あったが、当然の様に手が出せる値段ではなかった。仮に手に入れても、アナログのモノフォニック、変な音を出す以外の使いかたはできなかったろう。 でもまあ、あの松下がなにをとち狂ったのかテクニクスブランドでシンセを発売してた、というぐらいのトレンドだった事はたしかだ。
裏表紙にローランドの広告が...カッコいいねこれ..
さて本の内容は、シンセの原理、各社のシンセの紹介、シンセの自作記事、音の作りかた、多重録音の仕方、レコード紹介 etc... けっこう盛り沢山。 シンセの自作ってのが興味がそそられる、というかこの自作記事は昔図書館かどこかで見た気がするぞ...
8bit マイコンのデジタルシーケンサーが100万ぐらいした頃だから、素人には打ち込みなんてジャンルはなかった。デジタルリバーブなんて夢の世界、 テープやBBDのディレイが主流、4トラのデッキでも20-30万の世界、お遊びでシンセやるにしても根性と金が必要だった時代だ。でこんな写真が...
この傅信幸って人...オーディオ評論家だとおもうけど、このころはこういう事してたのね。この部屋自宅らしいけど機材がすごい。 モニタースピーカーとかもブランド品だぜこれ...車やオーディオは大金持の道楽なのは昔から変わらないけれども、この金のかけかたは...
このスタジオで作った、アナログシンセで多重録音した音楽ってどんなんだろうね。
私 がデジタルシンセとシーケンサーを買ったのは、この本が出てから10年後、と言う事になるわけだが、その10年の進化は、考えてみると恐ろしい。それから さらに18年後...1978年から数えると28年後... 今.... microKORG買って遊んでるわけだが、これはデジタルでアナログモデルをリアルタイムでシミュレーションさせているという恐ろしい代物だ。CPUと かDSPとかいうLSIがアナログ回路を仮想的に飲み込んでしまったのだ。
それに28年前 に、この値段で買ってきてすぐに遊べる、プロも使う機材なんて無かったもんね。マルチ録音だって、16bit デジタル録音でなんかパソコンで簡単に出来てしまう。その気になればKORG一台とパソコンでも世界の富田を越える音楽を原理的には作れるはずだぜ。
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と はいえ、結局使い手のセンス、演奏能力とかは金では買えな いわけで、いつの時代にも天才、秀才、その他大勢のボンクラって図式は変わらないわけである が、ここまで来ると、シンセはおもちゃ気分で買って遊べる良い時代でもあるなあ、と microKORGを鳴らしながら古い雑誌をめくりつつ過去を振り返ってみた....
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KAWAI K1を microKORGのMIDI動作テストするべく出して来て...電源は入った。設定の方法とかすっかり忘れてる....なんとかMIDI chセットしたら microKORGをコントロールできた。18年程の古い機械だけどまだ死んでない。久々に鍵盤さわったけど、これ、めちゃくちゃタッチが良い。microKORGばかり弄ってるから、そう思うのかもしれないけど。やはりフルサイズの鍵 盤は弾きやすいなぁ(ちゃんと弾けないけど...)
ただ、その辺にころがして置いておくにはデカくて重いからなぁ...