Linux メモ
MSI U100に Debian Lenny を入れてみた
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MSI U100 と言う、所謂ネットブックというものを買った。近所のPCDepotでは売り切れだったのでAmazon.co.jpでポチッた。 Amazonモデル。29800円。ネットブックは規格的に、特にディスプレーの解像度とキーボードの小ささがちょっと半端かな、と思っていたので、なかなか手が出せなかった。少なくとも4万以上出すものではないのでは、という感じを抱いていた。しかしなぜだか国内販売価格は4万前後と高止まり、それだったら別の選択肢もあろうと言うものであるが、3万切るぐらいなら、まぁまぁ、いいんじゃないの、と言うことで買ってしまった。もっとも モデル末期でもあるから、そういう値段なのだろうと思う。海外でも US$300前後だ。
で、プリインストールされているのは当然の様に Windowsなので、Windows立ち上げて本体動作確認直後に、 Debian GNU/Linux 5.0 Lenny に載せ替えてしまった。 Windowsは完全抹消。
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インストーラーはLenny標準ではなく、こちらのカーネルの新しい特製のものを利用した。ムトゥ神と言われる事もある、日本のDebian開発者のインストーラーである。これをUSBメモリーに焼いてUSBからインストーラを起動する。この辺は去年Atomマシンを組んだ時とまったく同じ。
ただし、インストーラー起動直後に Tabキーを押してから vga=788 というオプションを付加しないと先に進まなかった。VGAの解像度が自動ではうまく出来ずに止まってしまうらしい。
あとは、普通に指示にしたがうだけで..一時間後には
あっさりとインストール終了。ただし、ここから好みの環境、アプリケーションの整備など細かな作業が入る。インストールよりは環境整備の方がめんどくさくて時間がかかる。
ハード的には、後述の無線LAN以外は特に設定する事もなく自動で認識して利用できている。Xも無設定で問題無し。
一応デモ動画を撮ってみた。 amaroKで音楽(ネットラジオ) 再生、mplayerで映像再生、ppracerというちょっと古い3Dゲーム、Google ChromeブラウザでFlashの動画再生、これぐらい出来ればいいでしょ?というデモである。
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一つだけ、無線LANにはちょっと引っかかってしまった。
この特製インストーラーのカーネルには、本機に使われてる無線LANカード(チップ?) RTL8187SEのドライバーが含まれており、当然きちんと動くはず、だったのだが、なかなかうまく行かなかった。
ただ立ち上げるだけで wlan0 で認識、 アクセスポイントからDHCPでアドレスもらって接続..とは行かなかった。 なぜだかわからない、けれど、ドライバー rtl8187seを一度rmmodして、再度modprobeする、という事をしないと ifupしてもリンクせず。
めんどうなので、wlan0利用の時は一度rmmodしてからmodprobeしてifup、という順番のスクリプトと、 ifdownしてからrmmodするスクリプトを作って、 この二つのスクリプトでwlan0 の起動、及び停止をする、という事にした。 U100に関しては、 無線LANは Fn+F11 で ON/OFFする様になっているが、起動時にONになってない事もあるわけだし、これをソフト的にONするのは今のところできなさそう? なので、wlan0 は手動で on/off する方がよいと思った。バッテリー外すと、onの設定が忘れられて起動時はoffになったりするみたいだし..
あと有線LANでインストール直後、いつもの癖で firestarterを導入して動かしていたのだが、ウイザードでDHCPが受けない設定にしてしまったため無線LANにつながらず.. (有線はStaticで使っている)..というマヌケな事をしてしまった。 日が経つと忘れて同じ事しそうなので、一応書いておく。
まぁ一応セキュリティーなし、及び もはや破られていて役に立たないと言われているWEPについては接続を確認した。 WPAなんちゃら、という仕組みは確認してない..
ディスプレイ上部にカメラがついているが、一応動作はする様だ。 FN+F6でon/offする。 /dev/video0が現れたり消えたりするはず。
ただ、xawtvで写るけど録画ができない... なぜかeffectvは起動しない.. cheeseは写真は撮れる、動画は撮れない..など... 何ができて何ができないのか今のところ未調査..
音声は無設定でもちゃんと出ている。問題なさそう。ミキサーにたくさんフェーダーが出てどれがどれやら...という事はあるけど、まぁ一応動いている。
--- 以下 ハード的な寸評.. ---
Intel atom270 1.6GHz, RAM1GB HDD160GB と、まぁLinuxで使うにも十分な感じであるが、一応RAMを1GB追加して2GBで運用する事にした。増設はネジを外して裏蓋を開ける必要があるのだが、ネジ穴の一つはシールで封印されていて、これを破くと保証が切れるという事になる...
画面の解像度は WSVGA 1024 x 600。 SVGAの横長、というか、XGAの下が切れたもの、とも考えられるのだが、
この様に大変せまい。アプリによってはXGAを前提に作られたりするので、ダイアログがはみ出たり、などする事がままある。上下に分割表示されるメールソフトの様なものは表示が上下に狭いと大変見にくい... であらためて、SVGAの横がちょい長くなった、ぐらいに考えないとダメだよなぁ、と感じた。
で、この解像度は、あれこれ作業するにはちと狭いが、ちょっとしたマルチメディアの鑑賞には支障はないし、小さくエンコした映画など粗も目立たず良い具合であると思う。
ちいさなエンコの動画ならHDDに沢山入るし、そういう意味でも下手なポータブルDVDより見やすいし、使い勝手もよいと思う。
液晶がノングレアでLEDバックライトというのは特筆すべき点かもしれない。ノングレア液晶はもはや絶滅危惧種と言ってよいほど、ノートPCから消えてしまっている。最近のネットブックも光沢タイプが多い。どうしてそんなアホなものが流行るのか未だに理解できない。
音に関して、スピーカーが小さくて低音が全くでないしあまり大きな音も出ない。ただヘッドフォン端子からの出音は悪くないので、音を楽しみたいならヘッドフォン推奨だね。
キーボードは、まぁこの大きさだから文句は言えないのだろうと思うが、やはりちょっと狭いのでミスタイプしてしまう。レイアウト的にはカーソルキーまわりがちょっと、という感じなのだが、これでガシガシとテキスト打つこともあまりないだろうから、妥協できるギリギリかなと思う。
全体的な質感は安物とは言え、それほど悪くない。むしろ、良いと言えるかもしれない。安っぽさがほとんど感じられないのである。これ一台だけで全てを賄うには小さすぎるが、サブとして、予備として、ちょっと出先での暇つぶし用途であれば、これぐらいでもちょうどよいかなぁ。
解像度がXGAだと最高だったのになぁ..これつかった後にXGAを見るとほっとするしSXGA見ると広大だなぁと感じる。
コストダウンモデルだからか、あるいは軽量モデルという事なのか、3セルのバッテリーが付属していたが、持ちは良くない。はっきり計ったわけではないけど、普通に使ってると1時間ちょい、ぐらいしか持たないかも。
とまぁ、急いで書いたら支離滅裂になってしまったが、まぁこんなもんです...