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amazon.co.jpを見ていたら、学研が発売しているアナログシンセサイザー SX-150 Mark II というのが投げ売り状態になっていた。元々7千円ぐらいの商品なのであるが、色んな出店業者が1000円未満で売り出しているのである。
この商品は学研の大人の科学の付録のSX-150の改良版で、上位機種と言う事で高めの値段設定がされていた。大人の科学が出たときは買ったのだが、後日出たこのMark IIは特に手に入れようと思う決め手に欠ける気がして買うには至らなかった。
ただ、何があったのか知らないけれど、それが今9割引で、捨て値で売られているのである。CDを買うついでにポチッと購入してしまった。
付録版と違って、本製品は単独の完成品として出荷されている。
音的には基本的にはSX-150と同じなのだが、レゾナンスとLFOデプスの調整が追加になっているので作れる音の幅が広がっている。
またカーボンのリボンをスタイラスでつついて演奏するのもSX-150と同じなのだが、発声音域が4オクターブと広がっているので、いろんな曲が演奏しやすくなった。
内蔵スピーカーから出る音は、ともすればピーピー、ブーブーと言う印象だけれど、ラインで引っ張ってディレイやリヴァーブをかけると音が化けて、アナログシンセらしい太く張りと艶のある音が出る。
これが千円前後なのだから、気楽に遊べる良い玩具になる。
ただ、厳しく言うと、品質的にはいかにも学研の付録、というチープな感じがするのは否めない。7千円のものとしてはいまいち感がある。
当方のものはリボン部の端子の接触が悪くその日のうちに動作不良を起こした。端子のネジを締め直すと治ったので組立が悪いのだと思う。この接触の問題に気が付かねば初期不良で返品というつまらない手間と嫌な思いをする所であった。
各ノブの回し具合もチープで、いかにも最低限の安い部品を使っている学研の付録らしい品質であると思う。
またスタイラスで演奏であり、普通のキーボードの様には演奏できない。
リボンコントローラ的な、あるいはテルミン的な無限音階を耳で聞いてコントロールして演奏するのはなかなか難しくもある。雑誌の付録としては上出来だったが、単品の楽器として売り出すには一般受けする仕様ではないと思う。
そういう事で売れ筋にはならず、余剰在庫を売り切るための処分価格なのかもしれない。
北米でも$10程度まで値崩れしている。なかなか厳しい商売だと思う。
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安いからって、あまり使わないものを買うのも馬鹿な行動なのだが、最近KORGがSQ1と言うアナログシンセ用のシーケンサーを発表した。このSQ1はMS20miniに最適なのだが、アナログのCVを出すので、それはつまりどんなアナログシンセも鳴らせる汎用性があり、つまりSX-150の様なものも応用可能のはずである。このSX150MK2はアナログ音源としては破格の使えるお買い得品になるはずである...と予想する。
と言う事で、シンセ好きなあなた、無くならないうちに1台ゲットしておくとお得かもしれないですぞ...
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2015/1/29追記後日1000円以下が相場だったこの商品が3000円前後まで値が戻っていた。
安さに気づいて物が動き始めた為に、業者が値を戻したのかもしれない。