いちいち加工もめんどくさいので、みすぼらしいけど、こんな風にホットグルーで付けてしまった....
まぁオモチャだし、こんなもんでしょ...
まぁオモチャだし、こんなもんでしょ...
なおいつのまにか"濁った音"になって直らなかったのだが、改造後濁りが消えた。どうもSPケーブルの接続箇所が断線寸前だったようだ。というのは、この改造時に、なにもしないのに基板からポロっと配線が外れてしまったからである。現物をお持ちの方はご存知だろうが、表面実装部品を使っている割には非常に荒いハンダ付けで、どうも手作業ではないかと思われる。
抵抗無しの直ってのは簡単だけど...解る人には解るとおもうけど、ちょっと気持ち悪い。まぁ、お遊びだから何でもよし、各自が自由に考えて決めれば良い事だろう。
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で、ラインアウトからの波形はこんな感じ...
ちょっと想像外で、目を疑ったがほぼ全音域でこんなパルス状の波形であった。高音でもパルス幅はあまりかわらず、間隔が詰まってくる感じ...
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さて、なんでこんな波形になるのだろうか、再度 考察...
これはおそらく、二つの高周波を重ねたうなり波形を検波もなにもせず直接LM386につっ込んで結果として検波兼増幅させている、という事が関係しているのだろう、と思う。
- LM386に入力される信号は、その回路から負側電圧はP-Nジャンクション一発の電圧でクリップされ、それ以上は増幅できない。なので、LM386で上下対称の高周波のうなり波形は負側が削ぎ落とされる形になる、であろう...
- LM386に入力される正側の信号電圧は、アプリケーションで決まる増幅度で増幅される...が、単純に入力が大き過ぎて、結果としてクリップするのではないか、と想像できる....
- と言う事で、下側が削ぎ落とされ、上側がクリップした"うなり波形"が出力されるのだろうが、最終的にはLM386では増幅できない高周波成分が落ちた波形が出力される...つまり出力波形は 下側が無く、上側がクリップしたうなり波形を包絡線検波した波形となるのでは....
なのでは無いだろうか....と推理してみたのだが、どうだろうか?
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と一度は書いてみたのだが、元波形をちゃんとオシロで観測している例をみつけた
http://unican.23.dtiblog.com/blog-date-20080511.html
結局推理と違って、元のうなり波形そのものが凶悪に歪んでいるだけだった。発振器の原波形が悪いという事なのだろう... これはどうしようもない...
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とにかく、このパルス状波形が、特に低音域でブーブーと汚い感じの音として耳につくのだろうと思う。
なおラインアウトの波形は以上の様なパルス状で音も汚いが、こいつをミキサーのイコライザーなどで大胆に削ったりして弄ってやると結構音楽的な波形になる。 さらにディレイやリヴァーブをかければ立派な電子楽器の音になる。 ギター用のマルチエフェクタなども面白い効果が出る。またラインアウトで他の音響機器に接続するとこれまで手で触っていたアース端子を触らなくても安定する、というメリットがある。
もっとも、シールドもなにもしていない、外界と結合しまくりの二つの発振器はそのままなので完全に安定するわけではない。 このテルミンのチューニングが難しいのはシールドがされておらず、基準発振側もアンテナのついた可変側も同様に外部と結合してふらふらしているからだろうし、低音域で発振が止まるのも、お互いが結合していて、簡単にどちらかに周波数を引き込んでしまうからなのではないか、とも想像している。
まぁ所詮はおもちゃ、と言う事だ。本格的にやるならい、ちゃんとシールドして...発振器の発振純度も高めて、検波回路もきちんと作って....つまり一から作りなおす以外ないのではなかろうかと思う...
回路系よりプラ筐体の方がこだわりが強く、金も掛かっていそうなのも、結局は学研の付録という事なのだろう...