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Tuesday, December 18, 2012

Today's KORG KROME 88

買い物メモ: 唐突だが、KORGの新製品、 KROME 88 を買ったので、簡単にレポートしてみる。
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これまで使っていた KORG の SG1Dを、この KROME 88 に置き換えたのである。SG1Dは購入後20年を過ぎたとはいえきちんといい音で動作しているのだが、この先ずっとこいつを保有したまま新しいものを買い足す空間的余裕もなく、転居などのおりに持て余すのは目に見えてる。

つまり買い替えなのだが、長らく欲しいと思っていたKORGのSV1というステージピアノが最近かなり安く買える様になったので、初めはSV1を買うつもりでいたのだが、店頭でKROMEの88鍵盤モデルに触れたり、YouTubeでデモを観たりしていたら欲しくなってきた。

ピアノタッチのウェイテッド鍵盤でありながら15kgを切る軽さ、そしてピアノ音源は全鍵サンプルされているなど、ピアノ音に特に力をいれた商品、という事で、SV1ではなく、KROME 88を買うことにした。

(オールインワンタイプのワークステーションであり、これがあれば古い楽器を捨てられる、という事もある..ずっと保有していたくても諸般の事情が発動しそうな事もある.... )
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ボディーはシャーシが樹脂製、鍵盤の上のパネルがアルミ、奥がヘアラインのアルミパネルになっている。


88鍵盤で15kg未満という軽さの理由はこの樹脂ボディーと軽い鍵盤にあるのだろうと思う。鍵盤のタッチはSV1に比べると微妙に劣るというか、僅かに軽いというかソフトなのかな、表現し難いが、そういう感じ。

無音で触ってみると、なんとなく安っぽく、頼りなさがある様な、無い様な、でもピアノ音を出して弾いてみると、音源に入っている”コツン”という打鍵音と指先の感覚がシンクロする感じで、ピアノっぽくもある。人間の感覚などいい加減なものなのだと思う。

なお、ネット上で誰かが KROME 88 の NH鍵盤は短鍵盤と騒いで、その結果実物を触らずしてそれを気にしている人がいる模様なので書いておきます。 現物を触ってみれば明らかなのだが、 KROME 88の鍵盤の支点が短い、根元の方で押せない、という事はありません。

短鍵盤とは何を指すのか知りませんが、KROME 88は SG1Dと比較しても支点が短く根元で押しにくいとは全く感じられません.. 
 
KROME 88は 感触がすこし軽い、あるいはソフト、ストロークがちょっと浅い?という感じはするけれど、安いファミリーキーボードみたいに支点が短くて根元で弾きづらい、という事は全くない。 

実物は押鍵時に鍵盤面手前が約10mm,この時 根元が約3mm 沈み込む。鍵盤面の長さは150mm。微妙な測定だが、この値を元に仮想的に支点〜鍵盤端の長さを推定すると計算上214mmと言う事になる。測定誤差があるはずで、当然誤差により計算値が振れるので正確ではないが、大雑把に設計値は210mm程度ではないか、と推定できる。(推定方法はこちら)




コントロール系はシンプルでわかりやすい。今時のシンセにしてはすっきりしている。


カラーLCDディスプレー搭載、これがタッチパネル式で、各種設定などをタッチして行えるようになっている。タッチの反応も悪くない。


ベンドやモジュレーションはホイールではなくラジコンみたいなジョイスティック式。人によっては遠いと思うかもしれない。なにせ88鍵盤の端に装備されているので、左手を大きく伸ばさないと届かない。

今時のシンセらしくSDカードスロットとUSB端子が装備されている。


USBはLinux (Debian squeeze ) からでも認識し、MIDIデバイスとしてMIDI信号の送受信が出来る事を確認した。 USB経由で専用エディターで色々プログラムできる様なのだが当方はWindowsもOSX環境も持ちあわせていないので試していない。



なぜか背面のKORGロゴのRの所がLEDで光る...

なお下のビデオの最初で測ってみた通り、起動に約1分かかる。なんらかのOS的な物が走ってるのだろうと思う。

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こういう本格的なPCM系のキーボードは初めてなので、なにもかも新しく新鮮。

例によってデモになってないド下手なデモを撮ってみた.. いい音なのは解ると思う.. (後半ノイズが入ってるのはケーブルのトラブルなのだと思う..) 長いのと、下手糞で耳が腐るので、各自適当に飛ばしながら観ておくれ..


適当にビデオ回しながらあれこれ試していたのだが、2時間3時間休みなく弄りっぱなし.. という様におもしろくて、たまらない、止まらない、という状況であった...  個人的には弦楽器やオーケストラ、つまりクラシック系のパッチがツボで、これだけで何時間も遊べる感じだと思った。

つまり相当音がよい、のであるが、ではこれまで使ってきた古いKORG SG1DやKAWAI K1 の音はそんなに悪いか、というと、そんな事はないと思った。サンプルレートやビット分解能は劣るのかもしれないけど、それぞれ個性のある強い、太い音が出る。このKROMEにはSG1Dの音も入っているのだけど、やっぱり実機とは鳴り方というか音が全然違う。デジタル楽器だから同じ音がする、というわけでもないのがおもしろい。 

とにかく、こいつが当面の遊び道具となった..
しかしKORGは、ホントに欲しくなる様な商品ばっかり開発してくるものだ.. 日本の誇りだ.. 


新しいシンセを買って.. 店頭のDX7のストリングスがふうゎぁーっと鳴った時にじーんと来てシンセを買おうと思うきっかけになった、そんな昔話も思い出してしまった。買ったのはKAWAI K1だったけど..

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2013 3/5 追記
以上は納品直後の喜びでいささか舞い上がりのレポートとなってしまった。
その後どうなったか.. → 今日の KORG KROME 88 ダメ出し編 

--- 余談 ---

今年9月発売の商品なのだが、割りと人気がある様で、2012年12月現在、特に88鍵盤モデルは品薄の様だ。

私は11月半ばにサウンドハウスに注文したのだが、その時点で在庫なし、メーカー納期未定であった。注文後丁度1ヶ月で納品されたのだが、その時点でも納期未定のままなので、入荷した分がそのまま受注分の出荷にまわり、店の在庫にはならないのだろうと思う。61鍵盤や73鍵盤モデルは普通に在庫がある様子なので、88鍵盤モデルは弾数が少ないのかもしれない。

88鍵盤にして15kgを切る重量は特筆すべき軽さではあるが、それでも梱包重量は20kgあり、箱は長さ160cm位ある大きなもので、店頭で受け取っても持って帰れないと思う。こういう大型商品はトラブル時などの事も考えると近場で買った方が良いのだろうと思う。そういう意味で、当初は、最寄りの例の島村楽器で購入するつもりでいたのだが、実際商談するべく出向いてみると、こういうたいへん残念な店であったために購入を断念し、SG1Dの処分は保留して通販の利用となった。配送や買い替えの相談すら出来ない役に立たない実店舗など存在する意味がないと思うのだが,そういう事なので仕方がない。


SG1Dは処分が決まるまでは玄関先に立てかけてある...