memo : BOSS RC-505用のフットスイッチを作ってみたというお話・・
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BOSSのRC-505を使い始めたのであるが、
録音開始やループポイント決定などを演奏しながら行うにはどうしてもフットスイッチが必要で、以前KAWAI K-1で使っていたヤマハのペダルを使っていた。
しかし、サスティンペダルでは、なんとなく踏みにくいというか、踏みごたえの面で、どうもタイミングが取りにくいのと、キーボード用のペダルの近くに置くとなんとなく踏み間違える感じなのだ。
サスティンペダルは、演奏中に足をかけて、踏む、踏まないの操作を無意識にするものなので、似たようなペダルが横にあると勘違いして、うっかり違う方を無意識に踏んでしまうのである。
また、RC-505はフットスイッチが2つまで対応しているのだが、2つ使う場合は、FS-6という純正ペダルを使うか、2つのペダルを一つのTRSプラグ(ステレオ用フォンジャック)にまとめる必要がある。仕組みとしては下図の様にシンプルなものである。
BOSS用 2ペダルスイッチ互換回路
純正を買うのも芸がないし、サスティンペダルを2つ並べて変換ケーブルなどを作って使うのもゴチャゴチャとうるさくなるし、使い勝手もイマイチな気がして、さりとて自分で作るにも、うまく作りこむ良い実装が浮かばなかった・・
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と言う時に、デッドストックかなにかの、押ボタンを入手した。配電盤などで使う制御用のスイッチなのだと思うが、バネが強くて頑丈そう、本来踏む用途ではないのだが、室内でキーボード演奏時に座って足でスイッチを入れる分ならそうそう壊れなさそうな感じ。
ラッキーな事に、これは押すと押している間だけ切れる論理のスイッチで、丁度ローランドのペダルの論理(常時ONで踏むとOFF)と合っていた。新品では千円前後するものなのだが、ジャンク品が1個50円だったので、余分に買ってしまった・・ドクロマークが合いそうな自爆スイッチ風、赤い大きな押ボタン、おそらく制御盤で電源OFFや緊急停止などの用途なのだと思う。
これを実装するケースには、ホームセンターで売られていた、電気工事用のアウトレットという鉄のケース状のものを買ってみた。予め穴がパンチで抜かれていて、穴を開けたい部分をハンマーなどで叩いて取り外すというもの。
店頭で、丁度買った押ボタンと合いそうだったので、買ったのだが・・・
残念ながら、若干穴が小さかった。
ということで、削ったわけなのだが、この鉄板が結構厚くて、大口径のリーマーだと力が足りず殆ど回せず、手持ちのヤスリだと小さくて非力、という事で、全然削れない。
仕方がないので、チマチマと、バリ取り用の工具(なんて呼ぶのだろう)で少しずつ削ってなんとか広げた。
非常に時間がかかって手も疲れた。このケースは頑丈で良いと思ったのだが、加工が必要な場合はそれがデメリットにもなる・・
実は一度途中で投げ出したのだが、なんとなく悔しいのでなんとか根性で穴を広げた。
空いてる穴に合致する用途以外はやはり使いにくいものだと思い知った。ちゃんと道具や工作場所を持ってる人以外は持て余すものかもしれない・・数百円なのでいいアイデアだとおもったのだが、頑丈すぎるという落とし穴があった。
ケーブルはマイクケーブルを使い、直出しとして、ケースの穴を利用してタイラップで固定している。
キーボード用のサスティンペダルと並べても、操作位置も形状も違うので無意識に踏んでしまう事もなく、室内で素足で使う場合、大きめのボタンは、ギターエフェクターでよく使われている、小さな金属の頭のペダルスイッチよりは押しやすく、タイミングも取りやすい感じ。
頑丈で加工に苦労した鉄ケースも、鉄故の重さが安定度にも寄与している感じで、見た目は不細工だけど、案外使えるモノが出来た・・と思う。
これで、録音開始操作以外に Undo/Redo 操作など行える操作をもうひとつ増やす事が出来た。真似して作る程のものではないけれど、お高い純正の2連ペダルも結局はただのスイッチである、と知っていれば、適当なスイッチを使って、色々応用も可能だ、という実例として記事にしてみた。
おしまい