My Soundcloud Channel --- Testing :D

Monday, June 11, 2018

Today's Noise Toaster : Noise Toaster の組み立て

---
memo : 秋月から、Noise Toaster という自作アナログ・シンセのキット、というかパーツセットが発売されたので組んでみた、というお話。 予想以上の素晴らしさ
---

さて今回は、ノイズシンセサイザーを組み立てた、というお話。こういうキカイを作ってみたのであるが、こいつは

昨年日本で翻訳版が出た、 Make マガジンの アナログ・シンセサイザーという本に出てくる、Noise Toaster という音源である。 


最初、ノイズシンセサイザーという事で、あまり興味がわかなかった。ちゃんと音程を演奏出来るものではないので、どうしたものかという考えもあり、また、同じものを作るのにも、部品集めも面倒、基板も海外から買うか、自分で作るか、蛇の目基板でて配線するか、ひと手間、ふた手間掛かるので踏ん切りが付かない。

とりあえず読み物として本は買っていたのであるが、なんと最近秋月電子でパーツセットが売りに出てるという事がわかり、お値段もお手頃で、早速買って組んでみた、みたというわけである。


キットといっても、パーツセットで、パーツおよびパーツリストだけ。
組み立てマニュアルは入っていない。パネル無しとパネル付の二種類があったが、パネルを自分でレイアウトして加工するのはなかなか大変なので、迷わずパネル付にした。

ケースだけは自分でなんとかする必要がある。とりあえず手持ちの買い置きの木材でオリジナルと似たような箱を作る事にした・・・


四角い木枠を作る時、クランプと接着剤で組もうとしたら、クランプがギリギリ挟めないサイズとなった・・・ スコヤ的なジグで直角を確認しながらクランプしたかったのだがそれが出来ず、しかたなしに、接着に加えてクランプ代わりにドリルで下穴を開けて木ネジで締め込む形で組んでみたのだが、やはりねじ込み、下穴などのわずかのズレから直角が微妙出ずに歪んだ枠になってしまったのはご愛嬌・・・ 四角い箱をキッチリ四角に組むのはなかなか難しい

パーツセットとはいっても、多数の抵抗などが個別分類もなく袋に入っているので、その仕分け分類がなかなか手間が掛かる。カラーコードを見ても見分けが付かなかったりするのは年齢のせいでもあるが、大雑把に色でわけて、テスターで確認、ダブルチェックすると間違いがないと思う。


パーツセットなので組み立ては書籍参考、というのだが、肝心の書籍は図が小さすぎてとても見にくい。また確実な作業には書き込みチェックなども必要なので、MFOSのサイトのNoise Toasterのページの図や写真を印刷して使った。書籍は回路図もこま切れで、回路図の書き方もとても見づらい書き方がされているので、製作には本家サイトは必見ですな・・・



部品実装は、部品の値を見ながら行うのが楽だとおもう。例えば、抵抗を端から順番に、機械的に、図に書いてある抵抗値の抵抗を拾って、基板の図の場所に取り付けてゆく・・・



基板が出来たら、パネルの部品実装と配線・・・

そして最後に、基板とパネルの配線・・・


予め、基板へ配線するリード線をパネルから出しておいて、 X10 などと接続先をラベリングして、基板を乗せたらそのリードを所定の場所にはんだ付けする。 トラブルシュート、故障などの修理や改造の事を考えるとリードは余裕があったほうがよい・・・ が、ちょっと余裕をもたせすぎたかもしれない。一応基板をひっくり返して裏側の半田面が楽に出せる様にしてある。


パネル実装も特に難しくはないのだが、マニュアルゲートようのプッシュボタンのスイッチ、キットに入っていたものは基板実装用のDIPピッチのピンが出ているもので NC/NOの3端子が出ているものだったのだが、これはビニル線配線には不適なもの。ハンダ付けのために線をピンに巻きつけると間隔に余裕がない感じだったので、手持ちの NOだけの、ちゃんとリード線用の端子の付いたものに取り換えた。

作った木枠の表側にはパネル、裏側はスピーカーと電池ボックスを実装し、裏蓋にはヒンジを付けてドアのように開閉でき、ローレットネジで木枠に固定する事とした。


元々は 9Vの集積電池 (006Pタイプ) を使う仕様なのだが、昔やはり秋月で買ったきり眠っていた単三 6本用の電池ホルダーを付け、 006P と 単三 どちらでも使えるようにした。


裏蓋固定のローレットネジ用に鬼目ナットを仕込んだ・・・最初はヒノキ材を直角三角形にして接着したのだが、穴開けてナットを押し込むと破断してしまった・・ので柔らかい裏蓋と同じベニア材で作り直したのがこの形・・という事もあった・・ ちなみに木枠は1X4と同じ厚さ、幅に製材されたヒノキ材、塗装は失敗しにくい(目立たない)ので、木工にはいつもオイル仕上げとしている・・・ 





いまこうして写真を見ると、SPの端子の出し方が素直じゃない事に気づいた・・ たしか横開きにするか、ヒンジの位置を迷って、とりあえず先にSP実装してから、最終的に今の開閉方向に決めたので直してない・・・


SPは穴にアルミネットを張って破損防止としている・・・


なんとなく、サイトで使ってるロゴを張ってみた・・・


という事で完成して、その音などを冒頭のビデオに録ってみたのだが・・・

自分で設計したり考えたりしたものではない、またどういう動作、操作感や音が正しいのか全く知らない新しい楽器なので、正直、わからない。例えばフィルターを閉じた時の音も、高音は完全には落ちない音とか、その効き具合が正しいのは仕様なのか、組み立てが間違ってるのか、とか。
いちおうフィルターもレゾナンスも効いているのだけど、効き方が、例えばMS20とかmonotronの奴とは随分違う

特に調整するところもなく、正直どこか部品を付け間違ったり、配線を間違ってるのかもしれないが、とりあえず音が出て とりあえず冒頭のビデオの様になかなか良い音、ノイズが出てるので、間違ってないのかもしれない・・・ まあ、こういう音の楽器が出来たのは確かだ。

---
書籍を買う前に、ノイズシンセ・・ どうなんだろうか、とネガティブに考えていた自分の認識がいかに間違っていたか、その面白さ、音の良さを実物を手にして感じた。

小さいシンセとしては、これまで、 KORG の monotron学研の SX-150等を実際手に入れ触ってみたが、本機種は、そのどれとも違う発想の楽器。前者の楽器は、チープとは言え、なんらかの"音程による演奏"を前提にリボンコントローラーなどが装備されており、音を出す音程、タイミングは人間の完全手動である。

一方このNoise Toaster はトリガーは自分でも掛けられるが、基本はAREG すなわちアタック/リリースエンベロープ・ジェネレーターが自律的に勝手にアタック/リリースを繰り返して、まるで自動でトリガーが掛かってる風に動作する。この機構に加えてLFOをフィルターやVCOに介入して、より複雑なリズム的な変化が起き、この機械が勝手に面白い音を紡いでくれる。

アナログ・シンセの流れとして、鍵盤がデフォの東海岸のMOOGと鍵盤なしがデフォの西海岸のBuchlaがある、なんて言われるが、 先のmonotronや 学研シンセが小さいながらもMoog的とすれば、この Noise ToasterはBuchla的なのかもしれない。

今シンセはアナログブーム、モジュラーシンセブームとか言われるが、モジュラーシンセはなかなか買うのに勇気が居る・・ 置き場所とかもそうだけど、底なし沼的な趣味の深さを目の前に、なかなか入り込めないでいるのだが、こういうスタンドアローンの小さい自作シンセみたいなものでも、十分"鍵盤の無いシンセの世界"を楽しめる物が出来、また出てくる音も素晴らしいものがある、という実体験ができた。 これは久々に自分的に大ヒットの買い物になった・・・ 

電子音楽好きの方で、ノイズとかアンビエントみたいなものが嫌いでなければ、はんだ付けが嫌いでなければ、超おすすめのキットと言えると思う。

このシンセの作者は、2年前程に他界されたそうで、つまりもう新作は出ないのが残念だ・・・